形式はメジャーデビュー前のインディーズバンドによる対戦番組。出演バンドの演奏を審査員が「見たい」「見たくない」で判定。全員「見たくない」で演奏終了となった。
毎週「イカ天キング」を決め、前週のキングと対戦。5週勝ち抜くと「グランドイカ天キング」となり、メジャーデビューが約束された。
主なグランドイカ天キングには、現在も活動するFLYING KIDS、BEGIN、すでに解散した超個性派バンド・たま、BLANKEY JET CITYなどが輝いた。
「土曜の深夜放送だったにもかかわらず、ガチンコバトルが視聴者に受け、いつの間にかイカ天ブームが到来。ブームに乗り、カブキロックスらグランドイカ天キングになれなかったバンドも、メジャーデビューを果たすことができた」(レコード会社関係者)
「イカ天」は89年の「新語・流行語大賞」の流行語部門・大衆賞を受賞。1990年1月1日には、日本武道館において前日の「第31回日本レコード大賞」のセットをほぼ流用するような形で、「輝く!日本イカ天大賞」が開催された。
ところが、同年4月、審査員が交代し、再挑戦のバンドが増えたことなどから人気が急落し、視聴率も大幅にダウン。同年12月に番組はその歴史に幕を閉じた。
「800組以上出演したうち、生き残ったのはBEGINら数えるほど。90年11月には、当時上京間もないGLAYが出場していたが勝ち抜けず。しかし、今となってはGLAYが一番の出世頭となった」(同)
07年12月には同窓会的な特番が放送されたが、ほとんど話題にならず。以後、放送されていない。