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フランチャイズスターはマイナー降格させられない 再浮上したイチローの日本帰還論

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イチロー

 フランチャイズスターは無下にできない。だが、その温情はむしろアダとなり、イチロー(44)は“飼い殺し”にされてしまうのではないだろうか。
 4月18日(現地時間)、アストロズ戦で、スタメンから外れたイチローにようやく出番がまわってきたのは、8回裏だった。代打での出場は今季初、結果は一ゴロ。翌日の同カードでもスタメンから外れており、「出番ナシ」で試合は終了した。
「スタメンから外される状況は続くと思います。ただ、イチローは『フランチャイズスター』なので、解雇やマイナー降格はないでしょう」(米国人ライター)
 ということは、イチローは今後、あるかどうか分からない出番を待って、代打や守備要員の準備をしていくのか…。そんな寂しい状況に陥った理由は、マリナーズがレギュラーで予定していた外野手が帰って来たことに尽きる。もっとも、イチローを獲得した理由も「レギュラー外野手の故障」によるものであり、イチローもこうなることは覚悟していたはずだ。

「これからチームは17連戦などハードスケジュールをこなさなければなりません。ベンチ入りさせる投手を増やさなければならないので、一部の米メディアはイチローのマイナー降格も予想していました」(前出・同)
 マイナー落ちか否か、ここが予想の分かれるところ。イチローは地元・シアトルのスターだ。「フランチャイズスター」を降格させたとなれば、地元ファンは“爆発”する。投手の頭数が足らなくなるとしても、ファンからのバッシングを防ぐために「ベンチに待機させておく」と予想するメディアと、「イチローの入団が決まったのは3月上旬。再調整の大義名分を付けて…」の声の両方が聞かれた。
「マリナーズはイチローの処遇を巡って悩まされることも覚悟していたはず。『腹を括って獲得した』と見るべき。レギュラー候補が故障から帰ってくれば控え選手にまわることは本人もわかっていたと思います。かといって、フランチャイズスターをベンチに座らせておくだけというのも芳しくない。外野手を探している他チームへのトレード、途中解雇となるケースもないとは言い切れません」(特派記者)

 日本のプロ野球関係者によれば、イチローの現状について再調査を始めた球団もあるという。古巣オリックスか、最下位に喘ぐヨシノブ巨人か、それとも、獲得交渉の経緯を明らかにした中日か…。
 前出の米国人ライターがこう続ける。
「マリナーズのジェリー・ディポトGMが地元ラジオの直撃を受け、イチローの処遇について答えました。レギュラー外野手たちが続々と帰ってきたことを挙げ、『イチローはどうなるのか?』と聞かれたら、『外野手が増えただけだ』と返しました。通常、メジャーの試合では外野手を5人もベンチ入りさせません。マリナーズは外野手5人、リリーフ投手は少なめというイビツな選手構成で試合に臨む、と」

 イチローというフランチャイズスターでなければ、こんなイビツな選手構成に悩まされることもなかったわけだ。こういうヘンな気遣いはイチローのプライドも傷つけているのではないだろうか。
 メジャー残留にこだわり、その願いは叶ったが、試合に出られないのであれば、意味がない。シーズン途中でも日本帰還は可能なだけに、イチローは「試合に出るためにはどうすればいいのか」を考え始めたのではないだろうか。日本のプロ野球はGWと夏休み期間を書き入れ時と位置づけている。夏休み前に優勝戦線から脱落すると、営業的なダメージも被る。下位に沈むチームがイチローの説得に成功すれば、ペナントレースの勝敗に関係なく、スタンドを満員にできる。そう考えると、イチローの去就を巡って、もうひと波乱起こりそうな気がする。

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