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3年ぶりに無冠に終わったテレビ朝日 巻き返しのカギは「米倉涼子」

 日本テレビが2011年以来、3年ぶりに年間視聴率3冠王の座を奪還した。

 2014年の年間視聴率(2013年12月30日〜2014年12月28日=以下、数字はすべて関東地区)において、日テレは全日帯(午前6時〜午前0時)で8.4%、ゴールデン帯(午後7時〜10時)で12.6%、プライム帯(午後7時〜11時)で12.5%を獲って、猛追するテレビ朝日をかわして、2年ぶりに盟主の座に返り咲いた。

 年間視聴率は2004年〜2010年は7年連続でフジテレビが3冠、2011年は日テレが3冠を獲った。12年は日テレが全日帯、ゴールデンを制し2冠、テレ朝がプライム帯で首位。2013年はテレ朝がゴールデン帯、プライム帯を制して、全日帯の1冠に終わった日テレを破り、盟主の座に就いた。

 2014年、テレ朝は10月期の人気ドラマ「相棒 season13」(水谷豊主演)、「ドクターX〜外科医・大門美知子〜」(米倉涼子主演)で、なんとかプライム帯の1冠だけでも獲りたいところだったが、春夏の不振が響き、3年ぶりに無冠に終わった。

 日テレの勝因は、なんといっても、「笑点」「ザ!鉄腕!DASH!!」「世界の果てまでイッテQ!」「行列のできる法律相談所」などのバラエティー番組の充実で、これらの番組は常時20%前後の視聴率を獲ったことが大きい。

 さらに、朝の情報番組「ZIP!」、昼の情報番組「情報ライブ ミヤネ屋」、夕方の報道番組「news every.」も好調。

 連ドラはハズレもあったが、4月期の「花咲舞が黙ってない」(杏主演)、10月期の「きょうは会社休みます。」(綾瀬はるか主演)がともに全話平均16.0%の好視聴率をマーク。

 年始恒例の「第90回箱根駅伝」(往路=26.8%、復路=27.0%)、夏の「24時間テレビ 愛は地球を救う」(平均17.3%)も高い数字を弾き出して、視聴率3冠に大きく貢献した。

 敗れ去ったテレ朝は、正月三が日の視聴率では、元日放送の「芸能人格付けチェック!これぞ真の一流品だ!2015お正月スペシャル」(テレビ朝日/午後6時〜9時)が17.0%、「相棒 season 13 元日スペシャル」第10話(テレビ朝日/午後9時〜11時30分)が16.9%、2日放送の「夢対決2015 とんねるずのスポーツ王は俺だ!!5時間スペシャル」が15.9%の好視聴率をゲットするなど、ゴールデン帯で14.7%、プライム帯で15.0%を記録し、全局のトップに立つ幸先良いスタートを切った。

 巻き返しに向け、早河洋会長兼CEOは年頭あいさつで、「視聴率トップ争いのカギ」として、「ドラえもん」「相棒」「米倉涼子」の3点を挙げた。

 米倉主演の人気ドラマシリーズ「ドクターX」は、「役のイメージがつきたくない」との米倉の意向で、昨年末の第3弾で終えんとなる可能性が高い。そうなると、テレ朝としては、米倉を使って、「ドクターX」に匹敵する人気ドラマをどう創り出すかが、盟主奪還に向けたひとつのポイントになりそうだ。
(坂本太郎)

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