ダルビッシュの恋しい正妻がいなくなってしまったのだ。正妻といっても、元妻の紗栄子のことではありません。
ダルビッシュ登板時に主にマスクを被っていたヨービット・トレアルバ捕手(34)が、7月31日(日本時間8月1日)に戦力外通告を受けたのだ。これは、チームがカブスから交換トレードでジオバニー・ソト捕手(29)を獲得したことに伴う措置。
同日までダルビッシュは19試合に登板したが、そのうちの12試合でトレアルバとコンビを組んでいた。ここ7試合の登板時の捕手はすべてトレアルバだった。
チームの正捕手はマイク・ナポリ捕手(30)で、トレアルバは控え。ただ、ダルビッシュはナポリよりトレアルバと相性が良く、全幅の信頼を寄せていた。それだけに、正妻を突然失ったダルビッシュの動揺は計り知れない。
球宴後の後半戦では、7月14日(同15日)のマリナーズ戦で7失点、同27日(同28日)のホワイトソックス戦で6失点を許して敗戦投手になるなど、調子はいまひとつ。防御率はどんどん上がってしまい、通算防御率1点台だった日本時代では考えられない4点台(4.05=7月31日現在)となるありさま。この防御率はア・リーグ規定投球回数到達者でワースト(21位)の数字。
ここまで、打線の援護で勝ち星を連ねてきたダルビッシュだが、調子が悪いなかで正妻がいなくなったとなると、試練のマウンドが続くことになる。今後は主に正捕手のナポリとバッテリーを組むことになると思われるが、これまでのように、順調に勝ち星を重ねることができるかどうか、大きな不安要素を抱えてしまった。
(落合一郎)