「第94回全国高校野球選手権大会」岩手大会決勝戦が、7月26日、岩手県営球場で行われ、盛岡大付属が5-3で花巻東に勝利。花巻東の3季連続甲子園出場はならなかった。
試合は盛岡大付属が1-0でリードした3回表1死1、2塁の場面で、4番・二橋大地選手が大谷から左翼ポール際に大飛球を放った。一瞬、ファウルにも見えたが、三塁塁審は本塁打と判定。しかし、付近の観客はファウルのジェスチャーを繰り返し、試合後には左翼手が「ファウルに見えた」と語ったほど微妙な打球だった。
花巻東は3度も審判に伝令を送り、猛抗議したが、判定は覆らず。花巻東にとっては、なんとも納得いかない判定となった。この3点本塁打が響いた花巻東は9回に2点を返すも、追い付けず涙をのんだ。
昨年春、夏と甲子園で投げた大谷だが、いずれも初戦敗退。念願の甲子園での初勝利は、門の前で不本意な形で閉ざされてしまった。
それでも、大谷は疑惑の判定に不服をもらすわけでもなく、「際どい当たりだったけど、そこに投げてしまった自分のせいです」と涙を流した。
19日の一関学院との準決勝では、高校生史上最速の160キロをマークした右腕・大谷。当然、プロ各球団は日米を問わず、熱視線を送っている。その進路にがぜん注目が集まるが、「今はそんなことを考えられない。監督や周りの人と話し合って決めたい」と話した。
最終的には、メジャー入りの希望もあるといわれている大谷。東北の逸材が、どんな進路を選択するのか注目が集まる。
(落合一郎)