鳩山首相の“ヘアスタイル支持率”を調査したのは、薬用シャンプーを開発・販売する「アンファー」(本社=東京都中央区)。広報担当によると、10月20日の「頭髪の日」を迎えるにあたってインターネットで10〜50代の男女計1030人に「鳩山首相のヘアスタイルは似合っていますか?」と質問したところ、全体で62.8%が「似合っている」と答えた。
最も支持率が高かったのは30代女性で74.8%だった。特に女性は10〜40代までまんべんなく平均値を上回る数字を叩き出しており、鳩山ヘアに好印象を持っていることが分かった。永田町関係者は「本当? 金正日総書記のできそこないみたいな髪形なのに意外だね」と話している。
同社は高支持率の要因として、年齢の割に髪が豊富でクセ毛ながらも短髪で清潔感があるためと分析。60代で薄毛を感じさせない鳩山首相の毛髪は注目すべきだと絶賛した。さらに、健康な髪には十分な睡眠やバランスの取れた食事が重要で、料理上手といわれる幸夫人の内助の功もたたえた。
「鳩山ヘアは特に働いている女性からの支持が高かった。首相の政治手腕への期待票もあると思います」(広報担当者)
首相がヘアスタイルを褒められたところでどうなるものでもないが、トレンドやブームをけん引する女性票を集めたことは大きい。前出の永田町関係者は「一部メディアの世論調査では、就任直後から1カ月経たいまも鳩山政権への支持率は思ったほど落ち込んでいなかった。依然として高い水準を維持しているのは国民の期待の表れ。ヘアスタイルに好印象を持たれたのも、そうした背景があるからではないか」と指摘した。
一方、首相には待ったなしの問題が迫っている。2010年度予算編成では概算要求が膨れ上がり、カットに血道をあげなければならない。首相の資金管理団体の政治資金収支報告書虚偽記載問題も、公設秘書の聴取が終わり、立件か見送りかが年内にも判断される見通し。髪形のことを考える余裕はない。