各メディアによると、20代の元男性社員は、2017年4月から専門業務型裁量労働制を適用されていたが、実際には、上司の指示に従って勤務。残業時間が200時間を超える月もあったという。
そのため、渋谷労働基準監督署は今年1月、「キューブ」に対し、みなし労働時間を超えた残業代の未払いについて是正勧告を行っていた。
各メディアによると、男性は所属アーティストを支える雑務やグッズ販売を担当し、上司から指示を受け、会社側も指示を認めたため、違法適用が認定されたという。
賃金減を伴う異動を拒否したところ、男性は18年12月末に解雇されたのだとか。会見で男性は、「『そういう業界なんだ』と(状況を)のみ込まざるを得ず、働いていたというのがある」と振り返ったという。
さらに、「業界ではこの働き方が当たり前で嫌ならやめた方がよいと上司に言われた。低賃金と長時間労働に悩む人が声をあげられるようになって欲しい」と主張したというのだ。
「かつては芸能プロでマネジャーにでもなったら、まさにタレントの“奴隷”のように働かなければならない場合が多かった。しかし、そんな労働環境も改善されたと思われていたが、大手事務所のスタッフでさえ劣悪な労働環境だったのには驚き。今回の一件でキューブの評判はガタ落ちだろう」(芸能記者)
元社員の勇気ある告発により、業界全体の「働き方改革」が進めば、スタッフサイドに優秀な人材が増えそうだ。