そもそも同じ事務所の先輩である鶴瓶の物まねは、木下の重要な物まねレパートリーのひとつ。木下は「11年前にそろそろ東京に行かな(進出しないと)あかんな〜って思っていた頃、鏡の前でいつもやる顔体操をしていたら、俺誰かに似ているなって。ああ、鶴瓶師匠やって。これで東京行けるわって思ったんです」と鶴瓶の物まねを始めた経緯を回顧。
「鶴瓶師匠のモノマネをやりはじめたんですけど、鶴瓶師匠にはなかなか会う機会がなくて、自分が師匠の物まねをやっていることを言えてなかったんです。怒られるんちゃうかって不安でした。それがある時、楽屋にいらっしゃるのを見つけて、あいさつに行こうって。会って師匠の物まねをやっていますって言ったら、師匠が『ちょっと待っとけ』って言って、カバンごそごそとやって、このメガネ(この日かけて来た眼鏡)をくれたんです。『ニセモノのメガネでやったらニセモノや。ホンモノ使えって」と鶴瓶との感動秘話を紹介。
「今回CMで共演できてこんな光栄なことはない。すごいもらい仕事です」と話すと、鶴瓶も「ほんまもらい仕事やな」とニヤニヤ。鶴瓶のほうは33年ぶりに同社のCMに出演。派手な学ラン姿も披露しているが、「三十何年ぶりに声かかるとは思わなかったです。また一生懸命頑張って応援していきたいです」と意気込み。学ランについては、スタッフに衣装に間違われたといい、「これで現場に行ったらエースコックの方に自前ですかって。そんなわけないでしょう。学ランについては、もうじき67ですからね。着るの54年ぶりくらいちゃうかなって」と話していた。
(取材・文:名鹿祥史)