5月26日、K-1の谷川貞治イベントプロデューサー(以下、EP)が会見を開き、11年初興行を6・25代々木競技場第2体育館で開催することを発表。ショータイムが新興キックボクシング団体REBELSとの連携で、イッツ・ショータイム・ジャパン(以下、STJ)を設立し、7・18ディファ有明大会にK-1の選手を使うことに、谷川EPは苦言を呈していた。
この会見を受けて、ショータイムが27日(日本時間28日)、公式ホームページ上で見解を示した。リリースによると、ショータイム契約選手へのファイトマネー未払い金は40万ドルを超えるという。しかし、「投資家がK-1買収に興味があるから、待ってほしい」と再三依頼があったため、ショータイムは待ち続けた。その財政再建には時間が必要と判断したからだ。
ところが、運営会社のFEGがDREAM、K-1ともに興行を開催することを聞き及んで、ショータイムとしてはもはや容認できなくなったという。「未払い金の清算を済ませずに、大会を開催することは不可能というのが我々の認識」と、同社のサイモン・ルッツ代表は提訴も辞さないことを明らかにした。
さらに、ショータイムは谷川EPが同社契約選手に、「STJの興行で試合をしないように。試合をしたら、未払い金は支払わない」との圧力をかけていたことも暴露。「谷川氏はこのような方法を取るべきではなく、選手をサポートすることが賢明な立場。未払い金を清算しなければならないことを理解していない」と糾弾。
ショータイムでは、K-1からファイトマネーを受け取っていない選手の名前も公表。STJ7・18有明に出場が決まったジョルジオ・ペトロシアンを始め、タイロン・スポーン、ヘスディ・カラケス、ダニエル・ギダ、メルヴィン・マヌーフ、パヨンスク・スーパープロ・サムイ、シャイド・ウラド・エルハディ、ガゴ・ドラゴ、ゼヴァド・ポツラクの9選手だ。
谷川EPが、どう弁明しても、ファイトマネーが未払いになったままで、新たな興行の開催に踏み切ったことは事実で、ショータイムが提訴した場合、両団体の関係はドロ沼化へと向かうだろう。
(落合一郎)
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