真梨邑はこれまで28枚のCDをリリースするなど、紛れもなく日本を代表するジャズシンガーの一人。「さよならは昼下がり」「愛・フォーエヴァ」という曲で、昭和の大スター・故石原裕次郎さんとデュエットも果たしている。
「あのお話は実は裕次郎さんのほうからお声をかけていただいて実現したんです。裕次郎さんはすごくジャズがお好きだから私のことを知っていてくださったみたいで。やっぱりものすごいオーラが漂ってましたね」
もし裕次郎さんが生きていたら、今作の出演を知って驚かれただろうが、それは彼女のファンとて同じこと。とはいえ、過去にVシネマなどで何度か濡れ場を演じたこともあるため、彼らは意外に耐性がついているらしい。しかしながら今作は、フェラありオナニーありと、本物顔負けのかなりハードな内容だ。
−−作品にチャレンジしようと思ったきっかけを教えてください。
「以前、Vシネマなどで結構ハードなこともやらせていただいたのですが、もっと過激なエロス大作を作ってみたいと前々から思っていたんです。実は昨年あたりから5、6社さんからお話をいただいておりまして。その中でもアリスJAPANさんから『アダルトイメージDVDのようなニュージャンルの作品を作りませんか?』と言われて、面白そうだからやってみようかなと」
−−大変ハードな内容ですが、例えば男優さんとの絡みなど、抵抗はなかったのでしょうか?
「元々、ヌードになること自体抵抗がないんです。最初は無理かなと思ったシーンもトライしてみたら案外…。そういった経験を通して、最終的に自分がステップアップできるのなら、それはそれでいいんじゃないかなと思うようになりましたね。ただ、予想以上に騒ぎが大きくなりすぎたみたいでちょっとビックリしています(笑)」
−−撮影は大変だったと思います。
「かなりハードでしたね。官能的なシーンが続くのでフィジカル面がきつかったです。ワンカット撮るごとに、もう倒れちゃうんじゃないかと思いました(笑)」
−−製作期間は?
「正味3日です。一気に突っ走りました」
−−次回作の予定は?
「発売後の皆さんの反応を見て…といったところでしょうか。でも期待してください(笑)」
−−それでは最後にファンの方にメッセージを。
「多くの方に見てもらえたら幸いです。ジャズのほうもこれまで以上に精力的に活動していきます。そして、このDVDを見てくれた方がジャズにも興味を持ってくれたら、もう最高ですね」
ジャズ、Vシネマ出演、そしてAVと、マルチな活躍を続ける真梨邑は、今後脚本にもチャレンジしてみたいという。近い将来、彼女が自ら手掛けたよりエロチックな作品を楽しめる日がやってくるかもしれない。
なお、10月4日18時より、「情事」発売記念イベントが東京・秋葉原の石丸電気ソフト本店で開かれる。
<プロフィール>
まりむら・けい 1982年にアルバム「ELEGANCE」でジャズシンガーとしてデビュー。TBS系トーク番組「夜は気分で」のパーソナリティーも務めた。その後、代表作「THE MAN I LOVE」でヒット賞・作品賞を受賞するなど現在までに28枚のCDをリリース。女優としても主演5作品を含む数多くの映画・テレビドラマに出演、01年には映画「マーメイド・海から来た少女」で監督デビュー。写真集・エッセイ集はこれまでに10冊発売されている。現在はジャズライブを中心に女優としても活躍中。