エプソムCは◎ヒカルオオゾラが初重賞Vを決めます。
昨秋に復帰してから、ここまで4戦3勝、2着1回。条件戦とはいえ、それらの勝ちっぷりは圧巻の内容でした。2着に敗れた前々走の卯月Sにしても、4カ月半の休養明け。しかも、見た目にも少し馬体が寂しく映る8kg減に加えて、降雨後の渋った馬場と悪い条件が重なっていました。さらに、勝ち馬は有名な道悪巧者のドリーミーオペラ。それでいて、勝ち馬と同じ上がり3F35秒3をマークして、クビ差なら立派なもんです。
これだけの走りを見せているのですから、前走の朱雀Sの完勝は当然といえます。ハイペースも楽に好位を追走。直線、残り1Fで先頭に立つと、あとは後続を突き放す一方。トップハンデ57kgもお構いなしで、終わってみれば3馬身差の楽勝でした。勝ち時計の芝1600m1分32秒5も超優秀。前で競馬をして、あれだけの脚を使える馬はそうはいません。しかも、ゴール前は持ったまま。これぞ横綱相撲。時計が物語っているように、オープンでもヒケを取らないと思います。
キャリア7戦のうち、連対を外したのはわずか2回。ただ、2、3歳時はノド鳴りの影響で能力をフルに発揮できずにいましたからね。手術をしてすっかり立ち直った今は心配無用です。母の父がトニービンと東京にはめっぽう強い血統。どこまでも突き抜けそうな末脚は広いコースでこそ真価が発揮されますし、今の充実ぶりなら1Fの延長も問題ないでしょう。秋につなげるためにも、負けられない一戦です。