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バラエティ番組で出た“魂のひとこと”(28) 「人は裏切るけど、筋肉は裏切らない」(寺門ジモン)

 かつてはダチョウ倶楽部といえば、リーダーの肥後克広、リアクション芸人の上島竜兵と、もう1人というのが、世間的な認識だった。しかし、目立たない“もう1人”は、肉で運命を変えた。焼肉と筋肉。寺門ジモンは、2つの肉に救われたのだ。

 そんなジモンにうってつけの企画が5日、オンエアされた。今月26日、およそ11年の歴史にピリオドを打つフジテレビ系列バラエティ『はねるのトびら』のなかの「モテマッチョ決定戦」が、それである。

 このコーナーは、フジテレビ局内の廊下を通った女性アナウンサーや女性スタッフに、画廊仕立てに並び立てられた男性芸人の生の裸の上半身を見て、選んでもらうというもの。2700・ツネ、レイザーラモンHGなど筋肉自慢のマッチョ芸人から、高学歴のロザン・宇治原史規、痩せすぎのインパルス・板倉俊之、細い色白のドランクドラゴン・鈴木拓まで、筋肉とは無縁とおぼしき芸人までを取り揃えた。

 そんななか、最後まで選ばれなかったのが、ジモン。年齢も芸歴も、さらにトレーニング歴もすべてが下回る後輩芸人に負けたジモンは、開口一番「ジムで鍛えた筋肉は、筋肉じゃない! (自分は)山で鍛えてるから」と激怒しつつ、自慢。続けて、「人は裏切るけど、筋肉は裏切らない」と“迷言”を残した。

 ブ厚い胸板。引き締まったウエスト。たるみのない上腕二頭筋。時間に努力を重ねて完成させた上半身をアピールするべく、たまに胸筋を動かして見せたが、女性はそれを真っ向否定。

 「ずっと乳首が立ってた」と言う、追加の敗因まで告げられた。番組ラスト、つまり大オチを任されたジモンは、芸人としておいしい。しかし、武器を根底から否定された男としては、無残な大敗である。(伊藤由華)

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