いまのオーシャンカップは、選出期間内(昨年5月〜今年4月)のGI優勝戦の得点(1着→6着=10、9、6、5、4、3)に、GI競走の出場節数が加算されて選出される。その結果、今大会の出場者で最も高い点数を取ったのが菊地孝だ。厳密には松井繁と同得点だったが、着順点で上回った。結果、初日ドリーム戦を1号艇で走る。期間内の優勝回数では、松井繁(7優出5V)に大きく差をつけられたものの(松井は強すぎる!)、優出回数(9優出2V)で松井を上回り、何より出場節数18が、池田浩と並ぶ最多で、これが決め手となった。休まずコンスタントに、成績を積み上げてきた栄誉だといえるだろう。
「1号艇ですか? 戸惑っています。でも、ひそかに得点を取ってきた結果ですね。ボクがそれで1番だったのだから!」
そう、胸を張って臨むレースだ。そんな菊地が若松の、夏場の、ナイターSGのドリーム1号艇にハマッたことにも意味を感じる。これまで唯一のSG優勝が、4年前の当地におけるモーターボート記念。GIタイトルは昨年11月の地元、浜名湖ダイヤモンドカップを取るまでは、すべて夏場に3優勝だった。若松ではSGに加えて周年記念に優勝経験を持ち、GIV4ではほかに、芦屋周年のタイトルがある。つまり「夏場大好き。九州大好き。特に若松が十八番」という「好き」の三乗、そこにあつらえたようにドリーム戦の1号艇だ。
「最近は、どこでもプロペラの方向性をつかめているし、今回のエンジンも悪くない。いけそうです」
初日のトリを飾るのはこの選手だ。