山崎弘也(アンタッチャブル)と2人で日本全国を訪れる旅バラエティ。12年、5回の単発番組を経て、見事にレギュラー化され、今なお、フジのゴールデンタイムというポジションをキープしている。スタッフは、解散と同時に終了した『SMAP×SMAP』(フジ系)と同じ。さらに、ジャニーズ時代の最後の後輩にあたるKis−My−Ft2がレギュラー出演中の『もしもツアーズ』(フジ系)とも同じなので、神経質な香取がホームのような感覚で臨める現場だ。
絶対的な安心感と確実な理由づけがある『おじゃMAP!!』。10月18日のオンエア分では、香取が爆笑問題・太田光とタッグを組んで、相方の田中裕二にドッキリを敢行した。香取がウワサの隠し子を連れて、爆問が所属する芸能事務所・タイタンを訪問。芸人志望の子どもを、タイタンに入所させたいと志願するのだ。
ドッキリはそれだけで終わらず、事務所から出てきた“親子の2ショット”を、フリージャーナリストが写真として押さえ、そのまま事務所で押し問答。太田が時おり台本の進行、カメラの位置を忘れてしまうアクシデントがあったが、それにより、緊迫感を増した。ネタばらしをされた田中が、放心状態で「このネタ、すごいね」と絶賛するのは、当然の帰着だった。
一般メディアが黙殺していた“香取、隠し子”。この超絶スクープを、あえてエグる形でバラエティとして成立させた『おじゃMAP!!』。それは、一緒に“新しい地図”を描いている稲垣吾郎にゲイ疑惑が浮上した際、渦中のヒロくんを顔出しで出演させた手法と酷似している。
その稲垣、ジャニーズ退所後初の生放送はTOKYO MXテレビ。SMAPが不遇時代から支えてくれたフジではなく、現在唯一の冠番組である『ゴロウ・デラックス』を放映しているTBSでもなく、まさかの独立地方局。日本を代表した元国民的スーパースターだったからこそ、『5時に夢中!』というあまり知られていない番組に出ることが、新スタートを切った彼らの意義・主張だったのかもしれない。
11月2日には、初のインターネットテレビ局・AbemaTVで「稲垣・草なぎ・香取3人でインターネットはじめます『72時間ホンネテレビ』」の生配信を控える。早くも、自宅収録を快諾している有名芸能人が名乗りを上げており、前人未到の視聴者数や注目度を誇ることになるだろう。
香取、稲垣、草なぎが変えることになるであろう、元ジャニーズタレントが退所後に歩む道。その道しるべは、予測不能だ。