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鎌倉グルメ食べ歩き コロッケ、ピロシキ、おまんじゅう

 3月に入り、鎌倉で梅が見頃を迎えている。すでに散ってしまっている場所もあるが、街が紅梅、白梅に包まれている。

 鎌倉散策は、神社仏閣をはじめ、岩肌を削って造られた「切通し(きりどおし)」と呼ばれる通路や梅園を巡るハイキング、街中に残された平家物語の英雄たちの夢の跡など、興味がつきない。また、東京都心の入り口であるJR品川駅から鎌倉駅まで、横須賀線直通で1時間。年間を通して多くの観光者が訪れる。

 そんな古都・鎌倉を歩くと、店先や露店、スタンドなどで、さまざまなグルメに出会う。今回は、食べ歩きをしながら、鎌倉を散策してみた。

 最初に気がついたのは、コロッケを売る店が多いことだ。看板を見るだけで、さくさく感が伝わってくる。「新名物」「鎌倉コロッケ」と銘をうつものもある。なかには、「注文を受けてから揚げます」という店も。さっそく一軒、のれんをくぐる。エビチリコロッケ、ホタテグラタンコロッケ、カマンベールチーズや焼きそばコロッケなどが、白い衣をつけられた状態で並んでいる。珍しいものでは、3種類のコロッケが串刺しにされた「コロッケ3兄弟」というメニューも。肉じゃがとカレーを頼み、揚がるのを待つ。出てきたコロッケは湯気が立ち、ソースをつけ、キャベツといっしょにパンに挟みたくなった。しかし、この店では、ソースなしでそのまま食べることを推奨していた。なるほど、味がすでについていて、衣が崩れず中はとろとろ。足取りが軽くなる。

 ピロシキを木箱に並べる店があった。ピロシキとは、ロシアの肉まんじゅう。一つ頼むと、「もうすぐあがりますから、待ちますか」の声。ピロシキを出す店は鎌倉に何軒があるようだが、立ち寄った店では、本場ロシアにならい、香ばしく焼きあげていた。焼きたてを待つ間、話を聞いた。焼くのでヘルシーに仕上がり、健康志向の若い女性にも人気とのこと。歯ごたえじゅうぶんのパンの中に、牛肉、ゆで卵、タマネギが詰まっている。

 また、鎌倉には和菓子の店も多い。高徳院の大仏様や、長谷寺の観音様、鶴岡八幡宮の大イチョウをイメージしたおまんじゅうや大福餅など、見るだけでも食欲をそそる。多くの場所で、店先の茶室などでいただくことができる。(竹内みちまろ)

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