岸壁には眺望抜群の家々が立ち並ぶ近場の別荘地だ。
携帯基地局のアンテナ真下で古くから宝飾店系の商売を営むAさん(50代)は言った。
「これ(アンテナ)の設置については、特に揉めることもなかったし、住民説明会もありませんでした。しかし、向こうのほうでは地主さんに補償金が出ているようですよ」
山側を見渡すと、アンテナ類が見えた。自衛隊のアンテナもあれば、携帯キャリアのものも。それから、箱根方面にだいぶ車を走らせた先に、やはり携帯基地局のアンテナが…。
ここの補償金が、月数十万円らしいが、仔細はまたの機会に譲りたい。
いずれにせよ、この話題、黒い噂は絶えない。
例えば、携帯基地アンテナの周辺では、植物の奇形が見られる、というのは、南アルプス方面の某所における周知の話題。ここでは反対運動も起こっていた。
でも、近頃の話題はそれだけではない。
九州の某地区で、某キャリアによる、健康被害を訴える住民に対しての、訓練を受けた特殊制圧部隊が組織されている、というかなり怖めの噂まであるのである。
こうなると、電波、などという言葉で一笑に付すことの出来ない“闇の事実”が、さらにこのテの話題の裏に横たわっている可能性もあるのではないだろうか。