YouTuber芸人と言えば、カジサックことキングコングの梶原雄太も、約9か月で100万人を達成している。くしくも、同じ吉本興業所属芸人から、2人の100万人YouTuberが誕生したことになる。だが、中田のチャンネルはより濃度が濃いとも言えるだろう。
「カジサックは、やはり話題先行型だったと言えます。1年間で100万人達成しない場合は芸人引退を宣言していたほか、不仲と言われた同期芸人の南海キャンディーズの山里亮太のほか、ラファエルやヒカキンといった人気YouTuberとのコラボも話題となりました。さらには、カジサックの家族も登場しています。話題性重視のために、すべてをつぎ込んだといった感じでしょう」(芸能関係者)
ならば、カジサックのチャンネルに対して、中田はどういった内容を展開していたのか。
「中田のチャンネルは『大学』と銘打たれている通り、インテリ度が高いものになっています。彼自身、慶應義塾大学経済学部を卒業した秀才ですし、そのキャラがうまく生かされていると言えるでしょう。政治経済などのニュースを中田がわかりやすく解説する動画が多く投稿されています。国際関係や、原発問題、憲法改正と言った議論を伴うビビッドなテーマが多く登場していますね。さらには、得意の世界史を活かした動画や、ホリエモンこと堀江貴文氏や、幻冬舎の現役編集者である箕輪康介氏との対談もあります。いわゆる『意識高い系』に向けた動画と言えるかもしれません」(前出・同)
いわば、カジサックは小学生でもわかるエンタメ動画、中田は社会に関心のある層に向けた動画にポイントを絞って成功したと言えるだろう。どちらも芸人の新しい在り方のモデルを示している。中田は一連の闇営業問題に関しても積極的には発言していない。現在の興味は違う部分にあるのかもしれない。