「今まで録画率は全く注目されなかった。しかし、デジタル化時代に向け、日本で唯一の視聴率調査会社ビデオリサーチが録画された番組の視聴率を測定できるシステムを開発。同社に先駆け、ソネットエンタテインメントが録画率をランキング化している」(テレビ関係者)
中居の11年ぶりの月9主演で注目された「婚カツ!」だが、フタを開ければ大惨敗。初回こそ16.3%(ビデオリサーチ調べ、以下同)となかなかの数字だったが、2回目以降は低迷。8回目では月9史上最低の8.9%を記録した。
「話題の婚活をテーマにしているにもかかわらず、ストーリーは単調。中居をはじめ、上戸彩、佐藤隆太ら出演者の名前だけで視聴率を獲得しようとしている」(同)
当然、視聴率のドラマランキングではトップ10圏外だが、番組を録画予約した人のデータを集計した「録画率」ではしっかりトップ10に入っているという。
「ソネットが毎週発表している録画率のランキング『Gガイド・テレビ王国ランキング』の6月8日から14日までのランキングでは1位がキムタク主演の『MR.BRAIN』で2位が天海祐希主演の『BOSS』。『婚カツ!』は8位に入っている。これは番組のジャンルを分けないランキングだから、それなりに見ようとする人はいるということ」(テレビ誌記者)
ところが、この録画率はやっかいで、テレビ局側にとってはかなり都合のいい数字だというのだ。
「視聴率が低くても、出演者との交渉や、スポンサーとの契約にあたり『録画率はこんなにいいんです』と強気でいける。ただし、ソネットのデータだと、録画しても、それを実際に再生して見たかどうかまではデータ化されないので、スポンサーとしては視聴者にPRが行き届いているかどうかは分からないし、録画している人の多くはCMをスキップする」(同)
中居と月9にとって録画率は“助け舟”となったようだが、そう安心してはいられないという。
「ビデオリサーチの開発した録画率のシステムだと、録画したものを再生したかまでデータ化できるらしい。ただ、テレビ局とかスポンサーとかさまざまな思惑が絡んで実用化されるまでは時間がかかりそう」(経済記者)
録画率も重要だろうが、ともかく今後、「婚カツ!」の視聴率がどう動くか注目される。