「近所では6月頃から浩さんの姿が見えないと言われていたのですが、近隣住民とマンションの管理会社から警察へ異臭の訴えがあり、捜査員が訪れたところ、真理子容疑者が立ち入りを拒絶。そこで7月15日、再度警察が令状をとって踏み込んだところ、頭部が白骨化した浩さんの遺体を発見し、逮捕となったのです」(全国紙社会部記者)
死因不明で妻と娘2人は容疑を否認しているというが(7月27日現在)、3人による浩さんへの強烈なDVぶりが、徐々に明らかになっている。
「浩さんは昨年夏、長年勤めていた法務局を定年退職していたのですが、どうやらその退職金を巡ってトラブルが絶えなかったようなのです。3人による暴力について、浩さんが最初に区役所の相談窓口に訪れたのが昨年9月。関係者によれば、『妻と娘から暴力を受けている。妻がヒステリーを起こして、すぐに退職金を渡せと暴言を吐く』『妻と娘2人が無職で昼夜逆転した生活を送り、まともな家庭生活ができない。何とか改善できないか』などという内容を訴えていたといいます」(同)
それから今年3月まで、窓口に訪れること計12回。これに対し区は、自宅からの退避や警察への相談を促すなどアドバイスしていたというが、最悪の結末が待ち受けていた。
近隣住民はこう語る。
「家族があのマンションに住み始めたのは3年ぐらい前。浩さんは華奢で大人しい雰囲気の方でした。スーパーに弁当を買いに行くところをよく見掛けましたよ。退職して家にいるようになった頃からは、掃除や洗濯、買い物、ゴミ出しなどの家事をすべてやらされていたという話も聞いている。一方の母娘3人は、大声で話しながら一緒に外出するのをよく見ました」
3人でよくキャリーケースを持って出かけていたと近所の人が証言している。自宅のベランダやファミレスで『削除! 削除!』と連呼している様子もファミレスの店員たちは見ている。
他の近隣住民の間でも、日頃から「旦那がこき使われて可哀相」と噂されていたという一家。
浩さんは悲劇の夫となってしまったが、鬼の嫁、娘を捨てて退職金と共に、新天地を目指すという選択はなかっただろうか。人生の終焉を語るにはあまりに無残な結末だ。