アントニオ猪木氏の右腕として、プロボクシング世界ヘビー級王者モハメド・アリとの“世紀の一戦”など、実現不可能と言われた試合の数々を実現に導いてきた新間氏は、藤波辰巳(辰爾)、(初代)タイガーマスクなど、新日本プロレスの絶対的エースである猪木に続くスターを生み出すことで、80年代の新日本プロレス黄金時代を築いた。WWEとはWWWF、WWFの名称時代から、ビンス・マクマホン・シニアと太いパイプを持ち、新間氏が新日本を退社し、(第1次)UWFを旗揚げした際には、新日本と業務提携中にもかかわらず、エースの前田日明がWWFインターナショナル・ヘビー級王座(後にUWFヘビー級王座に改名)をマディソン・スクエア・ガーデンで獲得するなど、マクマホン家との親交が深いことが窺える。
日本では20日に、(初代)タイガーマスクこと佐山聡がプロデュースしたリアルジャパンプロレス『ストロングスタイルプロレスVol.2』東京・後楽園ホール大会で、新間氏がファンの前で殿堂入りの挨拶をすると、多数の関係者、そしてファンから大きな祝福を受けた。今回のWWE東京公演には、初日のみビンス・マクマホン会長兼CEOの娘婿であるトリプルHの来日と試合出場が発表されており、マクマホン家を代表して新間氏の殿堂入りを祝福するようなセレモニーになれば、ファンは歴史を学ぶことが出来るだろう。両国国技館でどんな“新間節”が聞かれるのか期待したい。
※文中敬称略
文 / どら増田
写真提供 / WWE JAPAN