同20日、東京ドームで一軍メンバーが練習を行った。その投手陣の輪の中にいたのが、17日のファーム戦で好投した左腕・井上温大(19年ドラフト4位、前橋商)だった。練習後、井上が取材に応じた限りでは、この日の一軍合流は17日の試合後に伝えられていたという。
「打たれたら、すぐに二軍(落ち)になってしまうので、そうならないよう…」
謙虚に語っていたが、関係者の話を総合すると、23日から始まる広島3連戦の初戦マウンドの大役も任されているようなのだ。
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「ファーム戦で先発した17日、二軍首脳陣は5回途中で降板させています。80球以上投げさせないと決めていたからです。80球以下なら、中5日が次回登板のメド。逆算すると、23日になります」(球界関係者)
15日の埼玉西武戦の始まる前だった(東京ドーム)。試合前練習に井上が加わっていたのだ。それを見た時点で「一軍合流は近い」と分かったが、
「原監督や阿波野秀幸投手チーフコーチにピッチングを見てもらう目的もありました。15日、井上は東京ドームのブルペンで投げています。原監督はご満悦でした」(前出・同)
とのこと。「23日先発」は断言できないが、原監督は井上のブルペン投球を見て、「広島3連戦で使う」と決めたのではないだろうか。
ペナントレース再開後の先発ローテーションについて、こんな意見も聞かれた。
「広島3連戦は金、土、日曜。次の対戦カードは東北遠征で火、水曜日の2試合。木曜日が移動日となり、次の金曜日(6月30日)から現在首位の阪神と3連戦です。つまり、23日からの広島3連戦で投げてくる先発投手3人は、阪神戦でも投げなければなりません」(プロ野球解説者)
その重要な先発投手の一人として、井上が選ばれたわけだ。
さらに阪神3連戦の次、7月7日金曜日からの3連戦は交流戦覇者のDeNAが相手だ。
「ナショナルズで昨季、51試合に登板したリリーフのアンドレス・マチャド投手を巨人が獲得するとの情報も駆け巡っています。マチャドは6月7日に事実上の戦力外となり、目下、傘下のマイナーでプレーしています。シンカー、チェンジアップ、スライダーが持ち球だと紹介されていますが、150キロ台半ばの重い直球が有名です」(米国人ライター)
「マチャド獲得」の情報源は、彼が巨人の公式インスタグラムをフォローし始めたこと。これは近年来日した外国人選手によく見られる傾向で、さらに追跡すると、マチャドはメンデスやグリフィンのインスタもフォローしていた。救援陣全体の防御率4.16はリーグワースト。補強ポイントとしては間違っていないが、昨季51試合に登板したタフネス・リリーバーが6月にクビになったのだから、何かあったのではないだろうか。
井上に期待する声は多いが、彼が「最後のプラス材料」となりそうだ。(スポーツライター・飯山満)