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「やったことがないことをやりたい気持ちが強い」と話す中村。「不安ですけど、友だちや知り合いの舞台を観に行って、あそこから見る景色はどうなんだろうと感じて、自分のお芝居に向き合う上でも挑戦したいと思いました」と心境を明かした。
中村演じる主人公の吉澤朱音は、ある出来事がきっかけで、同年代の若者たちと共同生活を始める。「どんな朱音さんになるかはまだ探っているところです。(朱音は)大きな問題を抱えているのですが、本当にリアリティがあって、誰にでも降りかかってくることなので、そこは大事にしたい。明日、自分がそうなるかもしれないし、そうなったらどうするだろうって。ファンタジーじゃないのが面白いと思っています」と見どころを紹介。朱音については「家族を守るという意識が強い人。私自身も家族を守りたいし、何か起きたら家族以外も守りたい思いがあるので共感できます」と身近に感じていると話した。
経験豊富な俳優陣から日々刺激を受けている。「ドラマとは全然違う取り組み方ですね。カメラの代わりにお客さんの目線があるんですけど、そこは体験してみたい」と未知の体験に期待が高まる。とは言え、一発勝負の舞台。「動揺した時を想像して練習しています。お客さんを見て『わっ』てなったり。ドラマでも、すごい頑張って覚えたのに『やばい。全然できない』みたいな時もあったので、平常心を保ちながら気持ちを整えます」と気負わず臨むつもりだ。
そんな中村に心強い味方も。脚本・演出を手がける粟島瑞丸、出演者の高橋光臣はドラマ『DCU』(TBS)で共演した仲。「粟島さんは書いて、演出し、ご自身も表に出ることをされているから、いろんな方向性があって、光臣さんは『DCU』の時、一緒にダイビングのライセンスを取ったんです。『あ、光臣さんがいてくれる』という安心感はありますね」と共演者への信頼を語った。
5年ごとにステップアップしてきた。「『美貌を振りかざしてください』とか、自信があったり、できる系の女性が多かった」と振り返りつつ、「本人の性格はそっちじゃなくて、全然できないんですけど、今回はあまりキラキラした世界の話じゃないので、本来の自分に近い感じ」と分析。今後は、「服や髪だったり、見た目で変えられる部分もあるので、イメージにない役にも挑戦したいですね」と意欲を見せた。
最後に「来てくださった方々の期待を良い意味で裏切りたい。ぜひ後悔はさせないので、楽しみに来ていただけたらうれしいです」と呼びかけた。
(取材・文:石河コウヘイ)