井上はこの日2回表2死の第1打席は空振り三振、5回表2死の第2打席は右飛、7回表1死の第3打席は右飛とそれぞれ凡退。ただ、9回裏2死二塁の第4打席では白組4番手・岩田将貴が投じた変化球にうまくバットを合わせ、一、二塁間をゴロで破るタイムリーを放った。
「5-3」と2点リードの状況でダメ押し打を放った井上。だが、試合後に取材に応じた岡田監督は「外のボール、ちょこんと当てやがって。ああいう打ち方いらんって」、「俺は(前の打席の)右飛の方を評価するよ、はっきり言うて」と、フルスイングではなく軽打を見せたことに苦言を呈したという。
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岡田監督の発言を受け、ネット上には「結果出したのに文句言われるのは気の毒すぎる」、「凡打なら分かるが、タイムリー打ったのにダメ出しはシンプルに可哀想」、「大振りして凡退するよりはよっぽどマシだと思うんだが」、「打点重視の打撃スタイルを否定してるみたいで複雑」と井上に同情するコメントが寄せられた。
「2019年ドラ2の井上は高校通算49本塁打をマークした実績を持つ右の大砲候補。プロ1年目の2020年から昨季まで一軍ではまだ本塁打ゼロですが、二軍では通算29本塁打を放っています。岡田監督もスケールの大きい打者に育ってほしい、小さくまとまってほしくはないといった思いで今回苦言を呈したのでしょう。ただ、井上は二軍打点王(50打点)に輝いた2021年に『チームを勝たせる打撃が大事。その結果が打点王につながった』と語るなどかねて打点を挙げることを重視しているため、その打撃スタイルを否定されていると不憫に思ったファンも少なからずいたようです」(野球ライター)
現在レギュラーが固まっていない右翼、左翼の座を狙っている井上だが、12日の紅白戦の結果は今後にどのような影響をもたらすのだろうか。
文 / 柴田雅人