メインイベントIではGHCヘビー級選手権試合、チャンピオンの清宮海斗に拳王が挑戦。日本武道館という大舞台でライバル対決が実現したわけだが、グレート・ムタ対SHINSUKE NAKAMURA(中邑真輔)のドリームマッチが決まったことから、この試合はダブルメインイベントという冠はついているものの、実質セミファイナルに降格してしまった。団体最高峰のタイトルマッチをメインイベントで出来なかったことについて、直前の会見で両者はファンや先輩たちに向けて陳謝している。
しかし、試合はこれまでのGHCヘビー級選手権試合の中でもかなりレベルの高い試合となり、全日本プロレスから引き継がれたノアの重厚なプロレスを見せつけられたと言ってもいいだろう。最後は清宮が変型のシャイニングウィザードでカウント3。防衛に成功した。
バックステージで清宮は「日本武道館ありがとう。いろんな、いろんな経験、思いをくれた正月・日本武道館ありがとう。そして今日集まってくださったファンの皆さん、ありがとうございます。今はノアが世界中から選手が集まって、本当に競争率がめちゃくちゃ高い中だけど、ノアの世界を創っていくのは俺なんで。俺があらゆる面でこのノアを引っ張って、2023年、新しいノアに連れていきます。(拳王とは)またやりたいね、すぐ。すぐっていうと色々大変なこともあるかもしれないけど、それぐらい。でも今はノアを引っ張る。そっちに目を向けて、いずれ俺が拳王を逆指名したいと思います。(ダブルメインとなったことについて)まだ試合あるんでしょ?試合がまだ自分のあとにあるっていうのがどうなんだろう。今までなかったことだから。これは絶対自分の糧になるし。ノアのファンの人は純粋にプロレスを楽しみに来てるので、そこは自分の問題で、自分はこのベルトの価値をどこにも負けない輝きにしてみせます」と前向きに切り替えたようだ。
今後の防衛戦については「本当に俺たちのプロレスって言ってるからね。もっと若い選手とか新しい海外の選手とか、やっていいんじゃないかなっていうか、そういう新しい光景を創っていきたいと思ってます。ありがとうございました。これからも俺を観に来てください」と語った清宮。横浜アリーナ、東京ドームとビッグマッチが続くだけにチャンピオンとして、ノアのプロレスをアピールしたい。
◆プロレスリング・ノア◆
『NOAH “THE NEW YEAR”2023』
2023年1月1日
東京・日本武道館
観衆 9500人(超満員札止め)
▼GHCヘビー級選手権試合(60分1本勝負)
<王者>○清宮海斗(19分23秒 片エビ固め)拳王●<挑戦者>
※変型シャイニングウィザード
※第41代王者が3度目の防衛に成功。
(どら増田 / 写真©︎NOAH)