そんなアメリカ国防総省のUAPタスクフォースのメンバーが今年初めに、カナダの軍関係者にブリーフィングを行っていたことが11月に明らかになった。
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11月14日に発表された文書によると、2月22日に行われたブリーフィングではアメリカ国防総省からはUAPタスクフォースの複数のメンバーが、カナダ側からは空軍とカナダ軍情報司令部の職員を含む10人の防衛当局者が参加したという。
保守党の国防評論家ジェームズ・ベザン氏はctvnewsに、「米国のUAPタスクフォースがわが国政府と協力したいのは明らかだ。カナダ政府関係者がデータや報告書を軽視しようとする試みは、全く受け入れられないだろう」と述べ、カナダも米国にならってUAPを調査すべきという考えを明らかにした。
ちなみに2月に行われたブリーフィングは保守党のラリー・マグワイア議員の質問によって明らかとなったもの。マグワイア氏は、おそらくカナダの国会で最も声高にUAPの透明性を主張する人物だ。「政府がすでに行ったUAPタスクフォースとの会合の詳細の公開と、UAPというテーマ全体を調査するプロセスをどのように開始するべきか」について質問したが答えが得られなかったとしている。
また彼はカナダの主任科学顧問に、公式のUAP研究を立ち上げるよう依頼したことを明らかにしており、他の国会議員にもUAP問題について協力するよう申し出ているとのことだ。
前述のベザン氏も「カナダ政府は、UAPの起源と意図を特定するための科学的計画を実施する必要がある」と主張する。
「保守党は、UAPに対しては政府が合理化されたアプローチを採用し、多数の部門や請負業者にわたる報告書の収集を標準化することであると考えています。UAPを調査するために行われたすべての努力は、責任ある方法で公開されるべきです」と述べている。
なお、カナダ軍関係者は、2008年11月と2021年7月の目撃情報を含め、70年以上にわたってUAPに関する報告を提出している。
またカナダの航空会社であるウエストジェット、エア・カナダ・エクスプレス、ポーター航空、デルタ航空などが運航する医療、貨物、旅客便の警察官、航空管制官、パイロットも過去30年間にUAP関連の異常報告を出している。
しかし公式な追跡調査が行われることはほとんどないようだ。カナダ軍も「信頼できる脅威、潜在的な脅威、または捜索救助の場合の潜在的な遭難を調査するという文脈以外では、通常、未知のまたは説明不可能な現象の目撃を調査しない」と日常的に述べている。
山口敏太郎
作家、ライター。著書に「日本怪忌行」「モンスター・幻獣大百科」、テレビ出演「怪談グランプリ」「ビートたけしの超常現象Xファイル」「緊急検証シリーズ」など。
YouTubeにてオカルト番組「アトラスラジオ」放送中
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Members of Pentagon's UFO task force briefed Canadian military officials this year(ctvnews)より
https://beta.ctvnews.ca/national/canada/2022/11/15/1_6154618.amp.html