ポルトガルは前半17分にゴンサロ・ラモスが幸先よく先制点を奪うと、33分にはコーナーキックからペペが2点目を奪い「2-0」で前半を終える。後半もラモス(6分、22分)、ラファエル・ゲレイロ(10分)、ラファエル・レオン(47分)にそれぞれゴールが生まれ「6-1」でスイスに完勝した。
試合終了後、ポルトガル選手らはピッチ上で健闘をたたえ合った後、自国サポーターとも喜びを分かち合うためスタンド前へ向かう。ところが、チームの主将であるロナウドはスタンドへ向かう同僚たちから離れ、1人だけ先にピッチを後にした。
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中継カメラが映したこの光景に、ネット上では「えっ、ロナウド1人だけ勝手に帰ってないか」などと驚く声が寄せられた。また、中には「ベンチスタートがそんなに不満だったのか?」、「サントス監督は問題ないって言ってたらしいが、ロナウドとしては屈辱だった可能性はあるかも」、「やってることがマンU時代と同じ、またスタメン落ちに腹立てたのか?」といった推測のコメントも見られた。
今大会のロナウドはグループ3試合に全て先発起用されていたが、スイス戦はスタメンを外れ後半29分からの途中出場に。試合後の報道によると、チームを率いるフェルナンド・サントス監督は「戦術面での決定だ。私たちの間には何の問題もない」とわだかまりはないことを強調したというが、ロナウドは相当不満だったのではとみたファンは少なからずいたようだ。
「突然の“早退”で物議となっているロナウドですが、大会前の10月にも所属クラブのマンチェスター・ユナイテッド(英プレミアリーグ)で同様の騒動を起こしています。同月20日のトッテナム戦でエリック・テン・ハフ監督からスタメンを外されたロナウドは、途中出場を拒否した上で試合終了を待たずベンチを後に。また、この行動で一時トップチームを追放されたことも怒りに火を注いだのか、11月中旬に英メディアのインタビュー内で『彼のことはリスペクトしていないよ。なぜなら彼が僕に対するリスペクトを見せないから』と監督批判を展開。その後、同月下旬にクラブを退団する事態となっています」(スポーツライター)
4位に輝いた2006年ドイツ大会以来4大会(16年)ぶりにベスト8入りを果たした一方で、主将・ロナウドの不穏な行動が物議を醸したポルトガル。ロナウドがクラブ時代のようにチームを追放されるような事態にはなっていないが、11日に予定される次戦・モロッコ戦ではどう起用すべきか、サントス監督にとっては悩みの種になりそうだ。
文 / 柴田雅人