選考委員は平松政次、堀内恒夫、北別府学、山田久志の各氏。往年の名投手が務めている。山本は選考基準となる勝利数、投球回数、奪三振数、防御率で12球団1位の好成績を残し、選考基準も7項目中5項目をクリア。文句なしの2年連続受賞となった。ちなみにパ・リーグのピッチャーが2年連続で受賞するのは初の快挙だ。
山本は「2年連続で選んでいただいて、素直にうれしく思います」と笑顔を浮かべると、安定した成績を残せる理由、原動力について「一日一日を大切にして、真剣に練習、調整をして、毎試合必死に投げた結果だと思います」と述べた。また素直に、謙虚にという言葉が山本の口からたびたび出るが、なぜその言葉を大切にしているのかという問いには「高校生の時に監督に言われて、今でもすごく大切だと思っているからです」と答えた。
沢村賞に対するイメージは「シーズンを通して一番いい成績を残した先発投手に贈られる賞というイメージ」だとした上で「1年間を評価してくれる賞なので、やりがいを感じますし、頂いたらもちろんとてもうれしいです」と1年間投げる上でのモチベーションにもつながっている様子。来年以降、どんな思いで、どんな投手をめざしていきたいかという質問には「より高みをめざして、もっといいピッチャーになるために、もっともっと野球と向き合いたいと思います」とさらなる高みを誓った。今は日本一奪還にチームとともに向かっている。
ただ日本シリーズの開幕戦で左脇腹につったような違和感を訴えて緊急降板している。それだけに日本シリーズ中の再登板に関しては「まだ時間がたってないので分からないですけど、様子を見ながら、相談しながらにはなると思う」と慎重に判断していくことになりそうだ。
(どら増田)