番組は円安が続いていることについて、「外国人労働者の収入に打撃」と説明。ベトナム人労働者の例を挙げ、「円安で収入が減る」「中国で賃金が上がっているので日本で働くベトナム人労働者が減る」「円安が進むと貴重な労働力を失う」などと、ベトナム人労働者目線で話が進められた。
>>『サンモニ』青木氏「日本は借金まみれ」と持論 経済評論家らから疑問の声も<<
この説明を受けた司会の関口宏が「ずっと言われていることですけど、いわゆるアベノミクスの失敗なんじゃないか」と苦虫を噛み潰したようにコメントする。
すると、田中氏が「私もそう思います。アベノミクスで金融緩和とか、何か起こると為替介入とか数字を操作してるんですよね。製造業の根本的な原因と言うのはやっぱり国内での生産技術だとか、生産技術の停滞だとか、生産能力の低下だとか、そういうようなことが何十年も続いてきたせいではないかと思うんです」と指摘。
続けて、「そうすると私、江戸時代直前の状況っていうの思い出すんですけれども、江戸時代直前って経済的な競争力だとか、購買力がもう落ちていくんですね。それで戦争もしてしまったし、敗戦するし、どうしようもない状況になるわけですね。しかし、そこから国内での需要を高めようと、職人たちがどんどん出てきて国内生産をするための技術というものを、腰を落ち着けて作っていくんです。そういう時代にも入ってるんじゃないかと思いますね」と話した。
これに、番組支持者からは「アベノミクスは確かに失敗」「田中さんの言う通り」などの声もあったが、ネット上では「言っていることがむちゃくちゃ」「江戸時代直前って戦国から安土桃山時代ですよね?そんなのと今が一緒だと思えない」などと疑問の声が目立つ。
また、『サンデーモーニング』放送中に自身のYouTubeで「勝手に副音声」を生配信している経済評論家の上念司氏は「円安の解説が、今週も句読点以外全部間違っている」「円安のメリットを一切説明していない」「経済政策はベトナム人労働者を日本で働きやすくするってことではない」とバッサリ切り捨てる。
さらに、田中氏の解説についても「為替介入はアベノミクスではない」「円安で国内に生産拠点が戻ってくるのではないのか」「矛盾している」「句読点以外、全部間違い」と指摘していた。
『サンデーモーニング』については、先週の放送でもジャーナリストの青木理氏が「日本は借金まみれ」と発言し、一部から反論の声が上がっている。それだけに、番組コメンテーターの経済解説について、「信憑性」を疑問視する声が高まりつつある状況だ。