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データで社会課題を解決するためのプラットフォーム「Dprime」のプロジェクトとして発足した「Dprime Lab」が開発した、廃棄食材を活用したサステナブルビール「WASTE 2 BEER」のお披露目に立ち会った中田は、フリーアナウンサーの内田恭子、三菱UFJ信託銀行常務執行役員の谷川和路、三菱UFJ信託銀行法人コンサルティング部部長の石川幸治、AJB Co.創業者のリヴシー絵美子とトークショーを行った。
この中で、中田は「最近ハマっていること」を聞かれ、「農業にはすごく興味がある」と回答。「全国の農家さんを回っていても、いっぱい苦しんでいる人がいるし、一方でかなりうまくいって儲かっている人たちもいる。やり方だったりいろんなことがあるんじゃないかって。可能性があるのにそれができていない」と現代の農家が抱える問題を指摘。データを活用しながら農業を変えていく重要性などを指摘しつつ、「自分の中で非常に農業に関わってやっていきたいと思っているくらい、ちょっと面白い分野だなと思います」と笑顔を見せた。
「気になる社会課題」について問われると、中田は「気になるのはエネルギー問題と食料問題」と述べ、「特に自分は全国のいろんな農家さんや産地を回って訪ねたりしているので、今の日本の食料自給率も含めて、非常に気になることが多い」と述べ、昨今の社会情勢などを踏まえつつ、「これから農業はとても重要になっていく」と力説した。
中田は日本酒に興味を持ち、日本酒のビジネスに取り組んでいる。そんな中、お茶にも興味を持つようになったと言い、「ちょうど今、お茶のプロジェクトを立ち上げているところ。これからお茶も日本酒と同様に力を入れてやっていきたい」と将来のビジョンを話す。中田は「お茶の産地はアジアに限られている。その中でアジアのブランドはほとんどない。アルコール需要が減っていっている中で、コーヒーだったりお茶は需要が伸びている。日本茶の需要が増えているのにも関わらず、生産農家が減っている問題がある」とここでもお茶産地の農家の問題を指摘。
「お水はお金を払って飲むのにお茶はタダで飲むことが多い。需要は多いのに関わっている方たちは苦労している。うまくハマっていないだけで、本当はもっと価値があるんじゃないかって」と中田。「日本には長いお茶の文化がある中で、これを自分で何かやっていければ面白いんじゃないかなっていうところで今、取り組んでおります。3月4月の収穫の時期から一番茶二番茶の8月くらいまではお茶産地を毎月回っています」と話す。
その上で、中田は「伝統産業は何百年も続いていくもの。だけど、産業構造やそこで働く人の意識は変わっていない。原価の計算の仕方や利益率もそうですけど、顧客のデータを活用することが非常に遅れている」と述べ、「データを活用することで伝統産業は大きく変わりやすい。変わることで生活も良くなる。僕も日々データを活用しながらその産業をどう変えていけばいいのかを考えています」と話していた。
※文中敬称略
(取材・文:名鹿祥史)