だが今回、ファンからのラブコールを受け、奇跡ともいえる復活を遂げる。同番組が今月17日からレギュラー枠で乗り込むのは、月曜よる9時の激戦区。強敵は何と言っても『しゃべくり007』(日本テレビ系)だ。
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この春から月曜よる10時から9時台に来た『しゃべくり』だが、昇格後も意外としぶとく数字をキープ。9月12日放送の寺田心がゲストの回は世帯視聴率10.3%(ビデオリサーチ調べ、関東/以下同)、個人6.5%。対して裏の月9ドラマの『競争の番人』(フジテレビ系)は世帯7.3%、個人4.2%だった。「業界モノ」で押している「月9」だが、そろそろ息切れが見えている。
そんな、いわば1強の『しゃべくり』に立ち向かう『クレイジー』には先述のように熱狂的なファンがいる。2018年リリースのDVD『クレイジージャーニーVol.6』は、TBSでは『8時だョ!全員集合』(同)に次ぐ、歴代2位となる18万枚超の売り上げを記録。もちろん、F1(20~34歳女性)、F2(35~49歳女性)の人気を獲得する『しゃべくり』とはターゲットが違うが、ネプチューン、くりぃむしちゅー、チュートリアルという、もはや「おじさん」世代の番組を、これからの若い女性がどう見るかという懸念もある。
さらに『クレイジージャーニー』がそれまで月曜9時に入ってこないような新しい層を開拓する可能性もあり、『しゃべくり』も手を打ちたいところだろう。だが『しゃべくり』は番組の性質上、面白さを優先するあまり炎上することもしばしば。10月3日の放送回では、元キックボクサーの魔裟斗、女優の矢沢心の3歳の息子・エイトくんを結果的に泣かせてしまったことが物議を醸した。また、先に述べた寺田の回では、有田哲平が彼に執拗なウザ絡みをしたことも波紋を呼ぶなど、視聴者離れが心配される。
また、最近は単体のゲストが枯渇したのか「福岡県人会」など、全く違うくくりで勝負している。一方、『クレイジージャーニー』の初回収録をすでに終えた松本はその手応えとして、「時間帯がちょっと早くなるので、少しソフトになってしまうのかなと思ったんですが、今日VTRを見た限りでは全然刺激的でした! 前のまま、昔のまま、という感じがしました」と自信を見せている。果たして直接対決の行方は?