注目が集まったのは、「2-3」とオリックス1点ビハインドで迎えた8回表無死一、二塁でのこと。打席の吉田は日本ハム5番手・井口和朋が投じた初球のストレートを強振。打球は右翼手・万波中正の頭上をライナーで越えフェンスに直撃し、二走・福田周平が悠々と同点のホームを踏むかと思われた。
ところが、福田はフェンス直撃寸前まで捕球体勢を見せていた万波のフェイクプレーにだまされたのか、スタートが大幅に遅れ三塁までしか進めず。同点タイムリーをつぶされた形となった吉田は、一塁ベース上でわずかに首をかしげながら苦笑いを浮かべた。
>>オリックス・宮城が球審に「ボール!?」本人も驚きの判定が“誤審”と批判! 捕手に惑わされず見極めたと擁護も?<<
中継カメラが映した吉田の表情を見て、ネット上には「吉田が本塁走ってない福田に呆然としてる…」、「何やってるんだ福田は、せっかく吉田が同点確実のいい当たりを打ったのに」、「福田自身はもちろん、長打・打点を失った吉田の査定にも響きかねない大ボーンヘッドだ」といった福田への批判が寄せられた。
吉田をあ然とさせた福田の走塁ミスだが、試合後に『パーソル パ・リーグTV』の公式YouTubeチャンネルが投稿した動画では、中嶋聡監督も激怒していたことが判明している。動画には中継では映らなかったオリックスベンチ内の映像が含まれていたが、福田の走塁ミスを見た中嶋監督はベンチ前のフェンスを一度蹴るなど不満をあらわに。ネット上には「中嶋監督が物に八つ当たりするのは初めて見た」といった驚きの声も上がった。
福田の走塁ミス後のオリックスは頓宮裕真(空三振)、宗佑磨(見三振)、安達了一(右飛)がそれぞれ倒れ、無死満塁から無得点という最悪の形で8回表を終え試合にも敗戦。中嶋監督は試合後に「すべてはこちらの指導力不足」と責任を背負い込んだというが、7日は1ゲーム差で追う首位ソフトバンク、2位西武が共に敗れていただけに、上位一人勝ちを逃したことが後々に響く可能性もありそうだ。
文 / 柴田雅人