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ヤクルト・山田、新型コロナの後遺症が継続中? 三振は早くも昨季超、村上の打棒にも響くか

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山田哲人

 2位DeNAとのゲーム差は「4.0」に縮まった。主砲・村上宗隆に仕事をさせなければ、ヤクルト打線は機能しない。そのことが改めて証明された一戦だった。しかし、それ以上に気になるのは、主将・山田哲人の不振だ。

 8月21日、バンテリンドームで行われた中日戦を落とした。いったんは同点に追いついたものの、「あと一本」が出なかった。

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 「村上は4打席に立って2打数ノーヒット、2四球。1番に入った山田は5打数無安打。4三振です」(スポーツ紙記者)

 高津臣吾監督は無言で球場を去った。痛い星を落として、マスコミサービスをしてくれる指揮官はいないが、心底から悔しがっていた。チーム関係者の一人がこう言う。

 「中日バッテリーが『村上の前に走者を溜めない』、そのためにはどうすればいいのかを徹底的に研究していたように思います」

 村上の前に走者を出さない――。1番・山田を出塁させないというわけだ。

 山田のここまでの成績は、打率2割3分8厘、本塁打19、打点55。イマイチだ。同日、4三振を喫したように、この時点で昨季を上回る108個の三振を記録している。

 セ・リーグ出身のプロ野球解説者がこんな指摘もしていた。

 「走らなくなった、そんな印象です。今季の盗塁数はまだ『8』。昨年も『4』、2019年に33盗塁しましたが、以後、盗塁数はずっと1ケタ台です。(30歳になったばかりで)まだ衰えるような年齢ではないんですが」

 勤続疲労のようなものもあるのだろう。また、今季の不振だが、故障ではないようだ。

 「まさに、コンディション不良ですよ」(前出・チーム関係者)

 山田は7月に新型コロナウイルスの陽性判定を受け、かつ熱発などの症状も見られた。10日間の隔離期間を経て、練習を再開したが、今も自身のイメージ通りに体が動いていないという。

 プロ野球選手が10日間も動かせないとなれば、ベストコンディションに戻すまでその3倍の期間を要すると言われている。山田は「主将」「チームのまとめ役」としての責任感で、急ピッチで体を作り直し、チームに復帰した。

 「7月19日に一軍復帰しました。勤続疲労に加え、調整が不十分だから、自身のイメージ通りの動きができないんです」(前出・同)

 中日に敗れた8月21日もそうだったが、山田は試合前の練習でランニングやダッシュ運動を多めにやっていた。また、移動で休養にあてられた日も一人でバットを振っていた。

 「山田は繊細な一面も秘めています。勝ちたい、活躍したいとの思いが強すぎて、自分にプレッシャーを掛けてしまうというか…」(前出・プロ野球解説者)

 20日の同カードだが、村上の2本塁打で快勝した。一方の山田は四死球での出塁こそあったが、3打数ノーヒット。その勝利に貢献していないという重圧が、21日の4三振につながったのかもしれない。

 2位DeNAとのゲーム差は「4.0」。対戦チームの村上対策は厳しくなるばかりだが、山田が立ち直らなければ、“大波乱”となりそうだ。(スポーツライター・飯山満)

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