この日の北條は「3-3」と同点の7回表1死二、三塁の場面で、先発・青柳晃洋の代打として途中出場。巨人先発・メルセデスがカウント「1-2」から投じた5球目のスライダーに食らいつき、センターに決勝の犠牲フライを放った。
試合後、お立ち台に上がった北條は打席での心境などを話したが、最後にインタビュアーから「夏、それから秋に向けての戦い。これからどんな戦いをしていきましょう?」と今後の抱負を聞かれる。これを受けた北條は「優勝まだまだ諦めてないですし、ヤクルトをつぶすためには全部勝つという気持ちでやってます」と、2位の自軍に10ゲーム差をつける首位・ヤクルトを猛追すると闘志をにじませた。
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この北條のコメントを受け、ネット上には「10ゲーム差を絶対ひっくり返すって熱い気持ちを持ってくれてるのは頼もしい」と称賛の声が上がったが、中には「公の場で変なこと言うなよ、逆に潰されそうで怖い」、「阪神はこの手の発言が逆の結果になりがちだから先が思いやられるな」と今後の展開を心配するコメントも少なからず見られた。
「球界で、お立ち台に上がった選手がライバル球団からの勝利や大型連勝を宣言することは珍しくないですが、宣言とは真逆の展開になってしまうこともままあります。中でも阪神は新庄剛志(現日本ハム監督)が『明日も勝つ!』と発言した1999年9月10日・巨人戦の翌日から球団ワーストタイ記録の12連敗を喫したこと、2020年7月21日・広島戦で『明日も勝ちます!』と口にした糸原健斗が翌日の試合で右手有鈎骨を骨折し試合も引き分けに終わったことなどから、お立ち台発言が“負けフラグ”になりがちな印象を多くのファンから持たれています。今回の北條の発言に一部が戦々恐々としているのもこうしたイメージの強さゆえでは」(野球ライター)
2日はヤクルトも中日相手に勝利したためゲーム差は縮まらなかった阪神。シーズン残り45試合で大差をひっくり返すことはできるのか、それともズルズルと引き離され終戦を迎えるのか。3日以降の展開も要注目だ。
文 / 柴田雅人