19年8月のスペシャルで、事前に準備した生物をあたかもその場で発見したような演出が問題視され、打ち切りになっていた同番組。当時、バナナマン設楽統、小池栄子と司会を務めていた松本人志はTwitterで、「あの番組ではマジの素晴らしいクレイジージャーニー達とたくさん出会えました。 そして設楽や小池とまた一緒に仕事したいです」とつぶやいており、もし今回も引き続きMCを続投するのであれば、うれしい知らせだろう。
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だが一方で、不安材料があることも確か。先の不祥事は、ゴールデンでの特番に起きた。“結果”を残さなければという焦りから犯してしまったとも言えるが、すでに当時から一部ファンの間ではネタ枯れが心配されていた。毎週1時間、クオリティの高いネタをどこまで維持できるのか。
人気の秘密は、普段立ち入れないような異世界の取材にあった。深夜放送時は、法医学の研究施設として、遺体が放置されているアメリカの「死体農場」などグロテスクな映像もあったが、子どもも見るような時間帯の昇格に伴い、そうしたディープなネタができず、よりマイルドになっていく可能性は否めない。
さらに月曜21時と言えば、フジテレビの月9ドラマ、『しゃべくり007』(日本テレビ系)が裏に控える激戦区であり、また月曜19時からのラインナップから見ても、『アイ・アム・冒険少年』(現在と同じ19時台)、『CDTV ライブ!ライブ!』(現在の21時台から20時台に繰り上げ)とむしろ視聴率が圧倒的に悪い番組が並び、視聴者の流入はなかなか期待できない。しかも、こちらも過剰演出で波紋を呼んだ『冒険少年』と同じ曜日ということで、より厳しい目が注がれるだろう。
番組の見どころは、そんな異世界を案内してくれる“狂気の旅人”たちだが、その主力でもあった危険地帯ジャーナリスト・丸山ゴンザレスは番組からヒントを得た形で、自身のYouTubeチャンネル『丸山ゴンザレスの裏社会ジャーニー』でアウトロー系の人物と対談するなど、YouTubeに注力しているフシも見られる。
これまでの番組ファンはもちろん、新規の視聴者を満足させられるソフトを毎週提供することが、果たしてできるのだろうか。