電波望遠鏡で宇宙から受信した電波を解析して人工的な信号を探す地球外知的生命体探査(Search for extraterrestrial intelligence、略称SETI)や、地球の側からも宇宙人へ向けて電波を送るアクティブSETIなどの試みに加え、望遠鏡の進歩も目覚ましい。現在の望遠鏡は実に300億光年以上離れた宇宙の天体も見ることができ、何兆個もの星や惑星が発見されているが、2022年現在、知的生命体が存在する天体は発見に至っていない。
>>木星の小さな衛星エウロパに宇宙人が潜んでいる可能性か エウロパにて<<
だからといって宇宙人が存在しない、あるいはこれまで存在したことがないとは限らない。だとすると、宇宙人はよほど隠れるのが得意なのか、それとも人類が探し出すのがへたなのか。人類が宇宙人に遭遇できない理由はいくつか考えられるという。海外のデイリー・スター紙がその理由を挙げていた。6つをここで紹介したい。
1.エイリアンたちは地下に住んでいる
エイリアン探しで犯している間違いの一つに、彼らが「惑星の地表の上に住んでいる」と思い込んでいる点があるという。惑星によっては地上の環境があまりに過酷なため、岩盤や厚い氷の下に地下世界を築き上げているのかもしれない、という。だとすると、実際は知的生命体が住んでいる天体だったにもかかわらず、見落としてしまっている可能性もあるという。
2.私たちが気づいていないだけ
単純に宇宙がとても広く、生命が存在する天体に気づいていないだけという説もある。我々の住む地球であさえ人間がいない地域も存在するのだから、一見生命の痕跡がないように見える天体だったという可能性も考えられる。生命が存在する可能性のある惑星を見るときは、どこかに隠れていないか注意する必要があると言えるだろう。
3.人類が出会う前にすべての宇宙人が戦争で絶滅した
我々人類ことホモ・サピエンスは約30万年前に誕生したとされているが、人類の歴史はたかだか5000年程度でしかない。つまり約29万5千年、約98.3パーセントの間は文明らしいものが存在しなかったと考えられる。そもそも人類は常に争いと共にあり、過去には化石人類のネアンデルタール人を絶滅させていたと考えられている。だとすると、我々が知らない遠い昔に実は宇宙人が既に地球に来ており、宇宙人の撃退に成功していたのかもしれない。
また、地球人の歴史は長い宇宙の歴史の中でもごく最近の、ほんのわずかなものにすぎないので、人類が生まれる前に地球外知的生命体がどこかで生まれ、そして絶滅してしまった可能性も考えられる。
4.宇宙人も環境変動に耐えられなかった
前述の「既に絶滅している」説と似ているが、原因が別にあるというもの。
現代の地球でも気候変動が問題視されているように、知的生命体の存在する惑星でも気候変動が起き、変化についていけず絶滅した可能性が考えられるという。また、自然災害や隕石によって滅んだ可能性もある。
5.我々と別の次元に住んでいる
地球外知的生命体を探すにあたって、我々は人類と似通った特徴を持っていると考えがちだ。だが、その前提がそもそも間違っているのではないか、という考えもある。宇宙人にさらわれた経験を持つ人たちの証言を踏まえると、そもそも彼らは我々がアクセスすることも、測定することもできない別の次元に存在していると考えた方がいいかもしれない、というのだ。
6. 人類に見つかりたくない
宇宙人は我々人類のことを知っているが、何らかの理由で自分たちの存在を知られたくないという可能性もある。地球人のことを研究した結果、地球人の存在は気にする価値がない、あるいは距離を置いた方がいいと判断したため、距離をとっているのかもしれない。あるいは、実は裏からこっそり我々を操っており、その事実を悟られたくないのかもしれない。理由はどうあれ、彼らはとても上手に隠し通せているようだ。
山口敏太郎
作家、ライター。著書に「日本怪忌行」「モンスター・幻獣大百科」、テレビ出演「怪談グランプリ」「ビートたけしの超常現象Xファイル」「緊急検証シリーズ」など。
YouTubeにてオカルト番組「アトラスラジオ」放送中
関連記事
Seven reasons why humans are yet to discover alien life in outer space(The Daily Star)より
https://www.dailystar.co.uk/news/weird-news/seven-reasons-humans-yet-discover-26988733