「2-3」と中日1点ビハインドの7回表。中日は先頭・岡林勇希が右翼への二塁打を放つと、続く大島洋平が投犠打を決め1死三塁と絶好の同点機を演出。ここで立浪監督は打席の高松渡に代打を送ったが、白羽の矢を立てたのはここまで残していた控え野手の中で2番目に代打打率(.071)が低い福留孝介だった。
打席に入った福留はマウンド上のロッテ2番手・東條大樹に3球でカウント「1-2」と追い込まれると、4球目の148キロストレートにも全くタイミングが合わず空振り三振。これで2死三塁となった中日は、後続のビシエドも空振り三振を喫し同点機を逃す結果となった。
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立浪監督の代打福留起用を受け、ネット上には「わざと負けにいってんのかと思うぐらい酷い采配」、「打率0割台の福留を好機で代打起用したのは本当に理解できない」、「根尾(昂/代打打率.333)、溝脇(隼人/同.294)が残ってたのに代打福留はトチ狂ってる」と批判が殺到。Twitterでは一時「代打福留」というワードがトレンド入りした。
ただ、ファンの中には「1点をもぎ取りにいく策としてはそこまで間違いではないと思うんだが」、「この場面は犠飛でも同点にできたから、犠飛の確率高い福留を出したのは一応理には適ってる」、「福留は見た目の数字は悪いけど、三塁走者を置いた打席はそこそこ働いてるからなあ」と、明らかな采配ミスではないと擁護するコメントも散見された。
「今季の福留は7日試合前時点で代打打率『.071』(14打数1安打)、安打を記録したのは5月26日・西武戦のみと絶不調。ただ、三塁に走者がいる状況の代打成績は5打席で『凡退1回、犠飛2回、四球2回』と走者をかえす、もしくは後続につなぐ打撃を見せていました。このこともあり、絶好の得点機を福留に託した立浪監督の判断はあながち間違いではなかったとみているファンも一部いるようです」(野球ライター)
結果的には裏目という形になった立浪監督の代打福留起用。ただ、ファンの反応が批判一色というわけでもないようだ。
文 / 柴田雅人