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本作は宗教団体に属し、修行と称して無人島で暮らすも、やがて本能や欲望をむき出しにしていく男女の姿を描く山本直樹の人気コミックの実写化作品。共演する北村優衣、宇野祥平、本作のメガホン取った城定秀夫監督と壇上に上がった磯村は、「いつも以上に感極まっています。とても嬉しいです」と初主演作の完成を喜ぶ。
磯村は「脚本、原作を読んだ時に想像できない魅力を感じたんです。それを体感してみたかった」と本作のオファーをもらった当時の心境を回顧。撮影では役作りのために過度な節食までしたと言い、「無人島で暮らしているという役なので、そこの説得力は持たせたいと考えていました。ご飯を我慢したり、欲望を捨てて撮影に臨んでいました」と紹介。「ロケ弁もみんなで我慢して耐えて、本当に修行するという感じでした」と笑顔を見せる。
北村や宇野もそんな磯村の役作りに付き合っていたと言い、同じく節食したという北村は「磯村さんが、どうしてもお腹空いたらナッツを差し入れしてあげるよって言うんです」と撮影現場の雰囲気を回顧。撮影中、磯村と土に埋まるシーンもあったと言い、「土に埋まるとこんなにも足が動かなくなるんだって。磯村さんの方が時間が長かったので大変だったろうなって思います。絶対、土に埋まって死にたくないって思いました」と話したが、磯村もこの撮影を振り返り、「とてもいい経験ができました。雨で土が水を吸っていて、重くて……」と照れ笑いを見せる。
城定監督はそんな磯村の奮闘を絶賛。「磯村さんにやってもらえてよかった。ずっと誰にやってもらうか考えていたんです。オファーを受けてくれるって連絡をもらえた時は嬉しかった」と述べ、「この三人(磯村、北村、宇野)でしかできなかった作品だったと思っています」と三人の役作りを絶賛。磯村も「城定さんが温めてきたアイデアを自分が具現化したいという思いがあった」と奮闘の理由を明かし、「ここから『ビリーバーズ』がスタートする。ようやくみなさんに見てもらえるのが光栄」と話していた。
(取材・文:名鹿祥史)