この日先発の杉山は5回裏終了時点で「5回3失点・被安打6・四球2」と、不安定ながらも中盤まで試合は壊さず。ただ、「1-3」と2点ビハインドで迎えた直後の6回表、1死二塁で回ってきた第3打席で牧原大成を代打に送られ降板となった。
牧原のカウントが「1-1」となったところで、中継カメラはベンチ内の杉山の様子を映す。杉山は目を赤らめながら両手に持ったタオルで顔を拭うと、自身のバット、グラブを持ちベンチ裏に下がっていった。
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この杉山の姿を受け、ネット上には「泣くな杉山! 切り替えて次頑張れ!」、「多少ふらついてたとはいえ、最低限試合は作ってたんだから気落ちすることないぞ」、「今日の悔しさを今後の糧にして強くなってくれ」と激励の声が寄せられた。
同時に、「泣いた杉山よりももっと悪い奴はいる、1点しか取らずに見殺しにした野手陣だ」、「打線がちゃんと援護しないから杉山が泣きを見るような展開になるんだ」、「1試合通じて好機を逃し続けたことを野手陣は深刻に捉えてほしい」といった野手批判も多数見られた。
「ソフトバンク打線はこの日1回表に野村勇の4号ソロで1点を先制すると、そこからさらに1死満塁のチャンスを演出。しかし、松田宣浩が一邪飛、柳町達が二ゴロに倒れ得点機を逃すと、この回を含めて『12残塁・無得点』と、チャンスは作りながら最後まで得点を奪えないまま敗戦しました。このこともあり、今回の敗戦で一番責任を感じなければいけないのはベンチで号泣した杉山ではなく、その杉山を1点しか援護できないまま見殺しにした野手陣の方だと憤っているファンも少なからずいるようです」(野球ライター)
試合後の報道では、藤本博史監督が「チャンスメークはできるんやけどね。あと1本というところ」と拙攻を嘆いたことも伝えられている野手陣。次カード以降、奮起を見せることはできるだろうか。
文 / 柴田雅人