男性が多数派を占める政治の世界では、こうした女性蔑視とも取れる発言が頻出している。立憲民主党の塩村文夏参議院議員が、東京都議会議員を務めていた2014年に「早く結婚した方がいい」といったセクハラ野次を受けた話はよく知られるが、同様の発言は絶えることがない。
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失言のオンパレードと言える大物政治家の麻生太郎衆議院議員は2019年、地元の福岡県で開いた国政報告会の場で、少子高齢化問題に関して「年を取ったやつが悪いみたいなことを言っている変なのがいっぱいいるが、それは間違い。子どもを産まなかった方が問題なんだから」と発言。批判を受けて、発言を撤回している。
2020年には、立憲民主党に所属する静岡県伊東市の石島茂雄市議会議員が、党大会の場でジェンダーを考えるブースに出展していた女性に、「銀座のママみたい」といった発言を行い、党の第三者組織からセクハラと認定された。この発言は、福山哲郎幹事長(当時)から「けしからん発言」と猛烈に批判された。よりよって党大会の場でこうした発言が飛び出すのは、大きな問題だと言えるだろう。
2021年には、福島県相馬市の立谷秀清市長が、連合の芳野友子会長に対し、「今度の美人会長も楽しみにしている」と発言。立谷氏は、全国市長会会長を務めるなど、地方の政治家の中では著名人と言えるため、女性の容姿に関する発言は物議を醸した。
当人たちにとっては明確な差別意識などはないのだろうが、口からつい飛び出してしまうこれらの発言の問題は、根深いと言えるだろう。