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DeNA・三浦監督、阪神・矢野監督とは大違い? 投打で誤算続出もチーム力を落とさない采配とは

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三浦大輔監督

 緊迫の投手戦に終止符を打ったのは、来日5年目の助っ人、ネフタリ・ソトの一発だった。4月20日、DeNA対阪神。「0-0」の延長10回、阪神4番手・浜地真澄の投じた直球が右翼ポール際のスタンドに飛び込んだ。DeNAのサヨナラ勝ちだ。

 「DeNAの勝利には『布石』があるんです。三浦大輔監督が選手を良い場面で使ってくるというか…」

 チーム関係者の一人がそう言う。

 >>DeNA、今季の上位進出はもう無理? 球界OBが致命的問題を指摘「揃わないもん選手」、まだ上がり目はあると反論も<<

 ソトの打球が右翼ポール側に飛び込んだのと同時に、DeNAナインは子どものようにはしゃいでいた。

 サヨナラホームランが出たのだから当然ではあるが、DeNAナインは自分自身が“ヒーロー”になったように喜んでいる。

 「ソトは右手首の張りで開幕戦には間に合いませんでした。復帰は4月12日。三浦監督はいきなり4番で使いました」(前出・チーム関係者)

 復帰と同時に「4番」、期待されていることは伝わっていた。この日は牧秀悟に4番を明け渡したが、「自分は期待されている」と分かっているから、前向きな気持ちで打席に立てたという。

 こんな風に選手をノセていくのが“三浦イズム”であり、各選手が活躍した時の「布石」になっているのだ。

 その「布石」について、こんな意見も聞かれた。

 「先日、ベテランの藤田一也を代打起用しました。藤田の同点打でチームが盛り上がり、そのまま勢いが今日(20日)の勝利につながったのだと思います」(プロ野球解説者)

 藤田は旧ベイスターズ時代を知る功労者だが、2012年途中の楽天移籍後、その攻守の堅実なプレーが評価された。昨季は一軍出場の機会がなく、「戦力外」となった。古巣・DeNAがオファーを掛けたわけだが、三浦監督は「打てば同点、決勝打」のような大事な場面で代打起用してきた。それが結果となって現れたのが19日だった。

 「三浦監督は結果が伴えばチームが盛り上がるという場面で選手を使っています」(前出・同)

 ベテランに対する指揮官の気配り、配慮だろう。藤田にすれば「好機で使ってもらっているのだから、その期待に応えなければ」の気持ちを強く持ち続けていたはずだ。

 また、このチームの明るさ、結束力、負けてもドンヨリとした雰囲気にならないのもそのためだろう。同日、主軸打者の一人である宮崎敏郎が左太股裏の故障で途中交代している。コロナ感染者、故障続出は「対戦した矢野阪神よりも深刻」な状態だ。

 「20日、戸柱、倉本、山下も一軍に帰ってきました。彼らも即出場となり、三浦監督はチームの雰囲気を盛り上げていました。宮崎の負傷は心配ですが、三浦監督はベストメンバーで戦ったことがないのでは?」(スポーツ紙記者)

 失敗しても選手を好機で使い続ける度量が三浦監督にはある。三塁側ベンチでソトの一撃を見せられた阪神・矢野燿大監督は、故障者続出でも暗くならないDeNAにどんな感想を持ったのだろうか。(スポーツライター・飯山満)

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