一方、土俵外でファンの注目を集めたのが、NHK大相撲専属解説者を務める舞の海秀平氏(元小結)のTV解説。今場所も複数の力士に対するコメントがネット上で物議を醸した。
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今場所でまず話題を呼んだのが、初日にあった小結・隆の勝への発言。隆の勝はこの日、平幕・明生に立ち合い変化からの投げを食らいなすすべなく敗戦。舞の海氏は「負け方がですね、レベルが低いと思います」、「当たっていなされたり、かわされたりしたときにサッと足を出して残す。そのために稽古をしてるわけですから。ただ強く当たるということしか考えてないんじゃないですかね」と、相手の変化を全く想定していないと酷評した。
これを受けたネット上には「確かに変化食らって地面に落ちるまでほとんど足が動いてない」と指摘内容に納得する声が挙がる一方、「強く当たることしか考えてないっていうのは決めつけ過ぎで不快」など、上から目線すぎないかと不満を述べるコメントも多数見られた。
2日後の3日目には、平幕・石浦へのコメントに批判が噴出している。平幕・琴ノ若に押し出され土俵下に転落した石浦はしばらくその場にうずくまった後、駆け付けた親方衆の肩を借り立ち上がってから自力で花道を引き揚げる。退場後、花道を担当していたアナウンサーは石浦が首を痛めたことを報告した。
すると、これを聞いた舞の海氏は「目まいがして起き上がることができなかったのかも」と推測しつつも、「もしそうでなかったら、一瞬だけ電気が走っただけだったらサッと土俵に上がって礼をして下がった方がいいですよね。あれだけ長い間土俵下にうずくまっているというのもよくないと思います」と可能なら早く立つべきだったと苦言を呈した。
さらに、取組から3番が経過した後には「序ノ口から結びまで流れがあるんですよね。そしていい相撲をどんどん続けていくことで館内がだんだんあったまっていくんですよね。(でも)ああいう場面があると、一気に冷え込みますよね」と、館内の盛り上がりに水を差したと再度石浦に苦言。この一連の発言は「過去最悪レベルの失言」と称されるほど多くのファンの怒りを買った。
3月場所は大関・正代が「1勝5敗」で迎えた7日目から「8勝1敗」と驚異的な復調を見せカド番脱出を果たしたことも大きな話題となった。その正代が大関・貴景勝を下し勝ち越しにリーチをかけた12日目、舞の海氏は正代がこの日を含めて6連勝をマークしたことについて「本人も驚いてるんじゃないですか?」とコメント。これを受けた一部ファンからは、「連勝をまぐれ扱いしてるみたいで不快」と苦言が寄せられた。
ネット上を大いににぎわす発言が相次いだ3月場所の舞の海氏。次場所・5月場所(同月8~22日/東京・両国国技館)ではどのような発言が話題を集めるのだろうか。
文 / 柴田雅人