この日の『何だコレ!?ミステリー』は後半、2014年3月8日に発生した未解決事件「マレーシア航空370便失踪事件」を特集。これは239人を乗せた大型旅客機が航空中、忽然とインド洋で姿を消し、2022年現在も機体の破片などは見つかっていないという世界的な未解決事件だ。
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番組では、2021年12月に機体が墜落した場所を特定したという宇宙航空エンジニアのリチャード・ゴッドフリー氏に直撃取材。リチャード氏は事件の独自調査を行っている人物で、自身のエンジニアとしての知識を生かし、無線機の出す微弱なテスト電波を記録したデータベースにアクセスする方法で捜索を開始。リチャード氏によると、全世界から発信されているアマチュア無線の電波が通りがかった航空機や軍用機により一時的に遮断された場所を辿っていくことで、370便が失踪したポイントが割り出せるのだという。
だが、この方法は番組曰く「砂漠の中の米粒」を探すようなもので、かなりの時間と労力が必要になるのだという。
何故、リチャード氏はそこまでして370便を見つけようとしたのか? その想いは再現ドラマによると、リチャード氏は妹を交通事故で失った過去があり、葬式も出来ない、遺体がどこにあるのかも分からない370便犠牲者遺族に共感し、一人で機体捜索を続けたのだという。
非常に感動的な再現ドラマだったのだが、このVTRに使われた小道具にて、それまでの感動が消し飛ぶようなミスがあった。なんと英語圏で暮らしているはずのリチャード氏の使っているPCのキーボードには「かな文字」が書かれており、日本でしか使われていないはずのJISキーボードが大写しにされていたのだ。
恐らく、再現ドラマは日本で撮影されたものであるため、英語圏で使われるはずのキーボードが用意できなかったのかもしれないが、番組終盤の最も感動させたいポイントであるはずのシーンで、このミスは致命的であり、ネットでは「日本語キーボードやんけ」「日本語じゃん」「撮影の時に確認しなかったのかなぁ」といった冷やかな声が相次いだ。
なお、このような再現ドラマでの致命的ミスには、TBS系で2018年に放送された『戦後重大事件の新事実2018』にて、1999年に発生した「全日空61便ハイジャック事件」の再現VTRにて乗客の一人が当時、この世に存在していないはずのApple Watchを腕に巻いたまま登場した事が、ネットでツッコミの嵐となった件などがある。
再現ドラマはあくまでサブ的な役割であるが、このような失敗は出来る限り見たくはないものだ……。