報道によると、24日に取材に応じた立浪監督はオープン戦で正三塁手のプロ11年目・28歳の高橋周平を二塁に動かし、空いた三塁にはプロ3年目・20歳の石川昂弥を起用する考えを明かす。当初は二塁・石川、三塁・高橋の構想だったが、ここまでの石川の動きを見て方針転換したといい、「ある程度は我慢します」と多少の不振は許容することも口にしたという。
2019年ドラフト1位の石川は2020年に三塁として11試合に出場したが、昨季は左尺骨骨折の故障もあり一軍未出場。今キャンプはここまで順調に調整をこなし、練習試合では打率「.286」と一定の結果も残しているが、立浪監督はこうしたアピールを評価し石川を我慢強く起用していく考えに至ったようだ。
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立浪監督の構想を受け、ネット上には「今キャンプは調子いいとはいえ、実績乏しい石川に三塁与えるとは育成に本気だな」、「多少の不振は我慢するって言うのも凄いな、このまま開幕スタメンもあるんじゃないか」と驚きの声が寄せられた。一方、「石川を使うこと自体は賛成なんだが、そのために高橋を二塁に動かすのはちょっと考え直した方がいい」、「高橋の三塁守備を犠牲にするほどかと言われるとなあ…」と疑問視するコメントも多数みられた。
「立浪監督が二塁に回した高橋は、三塁手として2019~2020年に2年連続ゴールデングラブ賞を受賞した実績を持っています。ただ、二塁は2018年を最後に守っておらず、守備成績も目立った数字は残していません。そのため、立浪監督の構想は石川の育成が進むメリットよりも、内野守備がもろくなるデメリットの方が大きいとみているファンも少なからずいるようです」(野球ライター)
昨季はリーグで2番目に少ない55失策と堅守を誇った中日。だが、今回のコンバートで内野守備がガタつけば思わぬ低迷につながるリスクもゼロではなさそうだ。
文 / 柴田雅人