王座返り咲きを狙う上福は「伊藤ちゃんとは数年前、すごく仲良くなって。選手として知り合ったけど、ただの友だちとしても仲良くなって。タイトルマッチの時も、最近ほとんどセコンドに就いて、応援してたんですけど。でも、IPのベルトを乃蒼ヒカリと闘うって決まった時、自分の中で、“伊藤ちゃんが勝つんだろうな”って、なんとなく確信があって。その時は(セコンドに)行くのはやめたんです。それは、自分が負けた相手が乃蒼ヒカリで、そこで伊藤ちゃんが勝ったら、きっと劣等感だったり、自分のことを嫌いになっちゃうかなって思って怖くて。でも、私も友だちとしてダサくいたくないし。今の私がベルトにも、伊藤麻希にも挑戦したいと思います」とコメント。
伊藤は「友だちは一人いれば十分だなって思ってるんですけど、その一人が上福なんです。ぶっちゃけ、やりにくさみたいなものは正直あるんです。上福が前にチャンピオンだった時、おもしろかったなって思ったんです。伊藤が前にチャンピオンだった時よりも。だから、その時代を超えたいっていうのもあるし。絶対に負けたくないし、負ける気もない。必ずいろんな気持ちをぶつけてくると思うんで、100倍にして返して勝ちたいと思います」と王座死守を誓った。
両者は1月20日の新宿FACEで行われた、「第2回“ふたりはプリンセス”Max Heartトーナメント」2回戦(山下実優、伊藤組VS上福、朱崇花組)で対戦し、タッグマッチながら王者の伊藤が上福からピンフォールを奪われている。
その件について、上福は「前回タッグで闘った時は、横にプライベートから友だちになった朱崇花選手がいて。横にいる人に嫌われないため、頑張ってますという姿勢を見せないとヤバいなって思って。結果的に伊藤ちゃんに勝てたけど、あれはこれにどうつながるかっていうより、とにかく必死だった。(その時とは)またちょっと意味合いが変わるかなって思ってます」と話した。
伊藤は「フェイマサーで沈んだので、そこの対策をきちんとして勝ちたい。(上福の)弱気な発言が気になるので、もう対策するほどでもないかなと思ったりしてます。ただ油断は禁物なので、しっかり勝ちたいと思います」とタッグトーナメントでのリベンジを誓っている。
上福はIP王座を保持していた際、発言など独自の世界観を確立したが、「もしベルトを獲ったら・・・。今ちょっとオミってる(オミクロン株への感染が流行しているとの意)じゃないですか。東京女子もサイバーファイトグループも、(動画配信サービスの)WRESTLE UNIVERSEの会員数を増やそうと思ってるんですよ。アジアのおカネ持ちとかいるじゃないですか。そういうところに向けて・・・。米国とか欧州とか英語発信でやってると思うんですけど。自分は英語はしゃべれるんですけど、中国語とか韓国語とかしゃべれないので勉強して。チャンピオンになったら、アジア圏のUNIVERSEの会員数を何十万人に増やしたいと思ってます」と上福らしい持論を展開していた。会見が終わると、上福は英語で「あなたは世界一かわいい。私は世界一クールだ」(和訳)と投げかけ、伊藤は「だまれ!」と応じた。
(どら増田)