「彼は、とにかく“ありがとう”を言わない人でした。よく彼の家に行って、夕食を作ったり、洗濯や掃除などもしたりしていたんですが、お礼は全くなし。ベッドでもそう。彼はいろんなプレイを要求するんですが、その見返りは全くありません。やってもらって当たり前の精神でした。
>>短すぎるベッドタイム~女がドン引く瞬間~<<
それでも、私は彼との将来も真剣に考えていたので、一度実家に連れて行ったんです。親もそのつもりで、手厚くもてなしていたんですね。手土産なども渡されていたんですが、そこでも一切お礼の言葉はなし。さすがに不安になりました」
それからも、彼の口から「ありがとう」の言葉を聞くことはなかった。人間性に問題があるのではと思い、彼女は別れを決意したそう。
「別れる時、彼の家に荷物を取りに行きました。彼は留守だったので、合鍵で入りました。最後、部屋を隅々まで掃除して出て行こうとしたら、丁度彼が帰ってきたんです。キレイになった部屋を見て、最後にお礼でも言うかな…と思ったけど、そこでも何もありませんでした。
マンションを出ようとしたところで、彼が追いかけてきて呼び止めたんです。“忘れ物”と渡されたのは、ずっと昔に一緒に見たお笑い芸人のどうでもいいDVDでした。私が、“要らないからあげる”と言うと、不意に彼が“ありがとう”と言いました。まさか、そんなところで…。むしろ聞きたくなかったです」
身近な人に感謝の言葉を述べられない人が、周囲に気を遣えるはずがない。先のことを考えれば、別れて正解だろう。
写真・Geoffrey Fairchild