>>全ての画像を見る<<
東京2020オリンピック・パラリンピックのオフィシャルパートナーである味の素は、今大会で日本オリンピック委員会(JOC)が設置した栄養サポート拠点「JOC G-Road Station」に協力し、食事を提供。本イベントでは、「JOC G-Road Station」における取り組みや、大会前から行われていた阿部兄妹や空手日本代表選手へのサポート内容が紹介された。阿部兄妹はイベント後半に登場し、今大会に向けて実践してきた栄養面の取り組みとともに金メダルの原動力となった家族との時間について語った。
一二三は6歳から、詩は5歳からそれぞれ柔道を始め、ともに競技開始直後から五輪での金メダル獲得を夢見ていたという。五輪金メダルが夢から目標に変わった時期について一二三は、「17歳のころにシニアの大会で日本一になった時」、詩は「中学1年生(の時)」と話した。
目標実現に向け日々試合やトレーニングに励む中で、時には結果が伴わないこともあったが、そんな時に励みになったのが、兄妹ともに父・浩二さんの言葉だったという。一二三は「負けたりした時でも、(父は)『お前が一番強い』っていう前向きな言葉(をかけてくれた)。『ここがダメだったな』っていう反省はしっかりするんですけど、『でもお前が一番強いから』という前向きな言葉を常にかけてもらってました」と、父とのやりとりを明かした。
詩も「(試合で負けても)怒られたりは全くしなくて。『ここがダメだったな』、『こういうふうにしたらもっと勝てたんじゃないか』という反省を(試合会場からの)帰りの車内で父と話して、次の練習にその課題を持って行って練習するという感じでした」と、仲の良い親子の関係性がうかがえるコメント。
試合会場や行き帰りの車内だけでなく、母・愛さんや兄・勇一朗さんも含めた家族5人の食卓でも、柔道の話が熱を帯びることがしばしばだったという阿部家。一二三は「家族全員で一つの目標に向かって頑張ってこれたっていうのはすごく大事だったなっていう(思いはある)。それがあったから、今の金メダルがあるんじゃないかなというのは思ってます」と語り、詩も「みんな(家族5人が)そろわないことはあまりなかったので、すごくいい時間だったなというか、そういう時間があったからこそ東京五輪で優勝できたんじゃないかなと思います」と、家族への感謝を口にした。
文 / 柴田雅人