16日に東京五輪に臨む侍ジャパンのメンバー(全24名)を自身の口から直接発表した稲葉監督。スポーツキャスター・松岡修造氏(元男子プロテニス選手)との対談形式のインタビューに応じ、メンバー選考での考え方や金メダル獲得に向けた思いなどを語った。
その中で、松岡氏から「五輪で世界と戦った時に、(この選手は)いけるかどうかっていう(点を判断する)ポイントはどこなんですか?」という質問を受けた稲葉監督は、「ジャパンに対する思い、日の丸を背負って戦うという情熱(があるかどうか)ですね」と回答。メンバー選出に当たっては、侍ジャパンの一員として全力で戦いたいという気持ちがどれだけあるかが大きな判断基準になったと明かした。
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稲葉監督は続けて、侍ジャパンへの熱い思いが感じられた選手の1人として、2019年・プレミア12での坂本勇人(巨人)を挙げる。稲葉監督は同大会のベネズエラ戦終盤、それまで「4打数無安打・2三振」と振るわなかった坂本に代え山田哲人(ヤクルト)を代打に送る。ただ、坂本は突然の交代にも全く不満をにじませず、すぐにベンチ前の柵に乗り出して山田を応援したという。
「(坂本は)『代えられた、クソッ!』という気持ちがある中で、それを(態度に)出さずに応援したんですよ。チームが勝つために」と、坂本から勝利への強い気持ちが感じられたという稲葉監督。「ああいう姿なんですよ。ああいうチームにしたいんですよ」と、選手全員が坂本のように気持ちを見せる侍ジャパンにしたいと語った。
稲葉監督の発言を受け、ネット上には「実力だけじゃなくてそういう気持ちの面も重視してたのか」、「五輪みたいな短期決戦は勢いが大事だから、坂本のように周囲を鼓舞する選手は多ければ多いほど有利になりそう」、「そもそもやる気ある選手の方が招集に応じてくれやすいから、『断られた時の代役は…』とかあれこれ考えなくて済むっていう面もあるんだろうな」、「プレミア12の時は戦前から辞退者多かったから、代表への気持ちが招集基準の1つになったのは分からなくもない」といった反応が多数寄せられている。
「稲葉監督が侍ジャパンメンバーを選出したのは2019年のプレミア12以来ですが、同大会の選考では松井裕樹(楽天)、千賀滉大(ソフトバンク)、山川穂高(西武)など、コンディション不良を理由に代表入りを辞退する選手が続出。これに伴い甲斐野央(ソフトバンク)や嘉弥真新也(ソフトバンク)、大竹寛(巨人)といった選手を急きょ追加招集するなど、メンバー選考の段階でそれなりの苦労をしいられていました。こうした経緯もあってか、稲葉監督は今回侍ジャパンにどれだけの思いを持っているかを判断基準に組み込むことで、選考をスムーズに進めたい思惑があったのではとみているファンも少なくないようです」(野球ライター)
番組では全24名の人選について、「一つも迷いはない」と自信をのぞかせた稲葉監督。確固たる信念のもとで招集した選手たちは、来たる東京五輪でどのような活躍を見せてくれるだろうか。
文 / 柴田雅人