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「義務教育は小学校で十分」麻生大臣の失言は過去にも 東大OBに「人の税金を使って大学へ行った」発言も

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 自民党の麻生太郎副総理・財務大臣の発言が物議を醸し出している。昨年9月に私立N高校の特別授業に出演した際の発言が、ネットで拡散され話題となった。その内容は「きちんとした教育はもう小学校までで十分じゃないかと。中学まで義務にする必要あんのかと」というものだった。さらに数学をやり玉に挙げ、因数分解や微分積分のほか、「サイン、コサイン、タンジェントなんて言われて、何のことかまったく残ってないと思うね、一回も使ったことがないと思う」とバッサリだった。

 これには、ネット上で「確かに数学まったく使わないわ」といった声がある一方で、「この観点だとほかにも学ぶ必要のないものが無数にあるし、ほとんどの勉強が無意味になってしまうのでは」といった反対意見もある。

 麻生氏はもともと失言、暴言、放言の多い、お騒がせ政治家として知られるが、今回のように教育に関する問題発言も多い。

 2018年には、地元福岡県の福岡市長選挙の応援演説に立った際に、東京大学卒業の北橋健治北九州市長を「人の税金を使って大学へ行った」と批判した。この時、麻生氏が応援する自民党系候補が私立大学卒業であるため、対比する形でリップサービスを披露したのだろう。しかし、教育の無償化を進めていた当時の安倍晋三内閣の政策を否定するようなものだと非難を集めてしまった。

 2021年には、研究や人材を育成する約10兆円規模の「大学ファンド」の設立をめざす場合、文部科学省が主導で行った場合は「儲けられるわけがない」と、文科省批判とも取れる発言を行っている。

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 麻生氏は大学まで学習院で過ごした超セレブな人物ゆえ、誰もが平等に持つ「教育を受ける機会」といった、公共的な要素を持つ教育への興味関心は薄いのかもしれない。

 さらに、麻生氏は自己の価値観を絶対基準にして何かを語ってしまう傾向もある。2020年には、コロナで日本の死者数が少ないのは「国民の民度のレベルが違うから」などと発言し問題に。2013年には、憲法改正議論に関連してナチスの例を出し、「その手口に学んでは」と発言し発言を撤回。これらの発言がサラリと出てしまう理由は、お坊ちゃん育ちの「教育環境」に求められるかもしれない。

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