1963年9月生まれの松本は、今年58歳となる。65歳引退説が本当ならば、残り7年となり、なかなかリアリティのある数字だとネットでは話題だ。
芸能人の中には、実際に第一線を退いた人物がいる。上岡龍太郎さんは、2000年4月に58歳で芸能界を引退している。引退は97年から明言。00年は芸能界デビュー40周年を迎えるのに加え、「ボクの芸は20世紀で終わり。21世紀には新しい人生を歩みたい」とも語っていた。以来、仲間内のパーティーや、元相方の横山ノックさん、親交のあった落語家の立川談志さんのお別れの会に顔を出し、マスコミの取材には応じるも、表舞台への復帰は行っていない。
引退に際して、すべてのレギュラー番組を降板した上岡さんに対し、セミリタイヤの形を取ったのが2016年に亡くなった大橋巨泉さんだ。もともと50歳での引退を明言していたものの、周囲の慰留もあって1990年、56歳でセミリタイヤを行っている。ただし、『ギミア・ぶれいく』(TBS系)への出演は続けた。その後は、カナダやオーストラリアなど海外を拠点としながら、時々日本のテレビ番組に出演する生活を送っていた。2001年には民主党から参議院議員選挙に出馬し当選(のちに辞職)している。
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松本と親交のある島田紳助さんも、2011年8月に55歳で芸能界を引退している。暴力団関係者との不適切交際が明るみになったためとされるが、別の理由もあったようだ。
2019年に吉本興業の闇営業問題に関して『週刊新潮』(新潮社)の取材を受けた島田さんは「正直、“半分ラッキーや”と思ってたからな。番組のスタッフ食わすためにも辞められへんかっただけで、ずっと、辞めたいと思ってた。そんな人間が、“いまや”と思って辞めただけのこと」と当時の心境を吐露している。やはり、著名人ゆえに知られざる苦悩もあったのだろう。松本の中にも、島田さんと同じような思いがあるのかもしれない。