一方で、スティーブン・ホーキング博士をはじめとする著名な科学者は「他の文明に我々の存在を明らかにすること」に関する懸念を表明している。歴史を振り返っても分かる通り、高度に発達した文明が下位の文明を従属させ、淘汰してしまうことが考えられているからだ。
一方で、高度に発達した文明や技術を持つ知的生命体は、他の知的生命体から侵略される事態をすでに予測しており、あえて「自分たちの住む惑星が見つからないように隠蔽しているのではないか」という推測も出てきている。そのため、我々はいつまで経っても発見できないのだとか。だが、我々より優れた技術を持つ異星人であっても、惑星を丸ごと隠蔽することは可能なのだろうか。
この方法について、コロンビア大学の天文学助教授のデビッド・キッピング氏と大学院生のアレックス・ティーシー氏が2016年に共同で執筆した論文に、惑星の存在を遮蔽する方法と、文明の存在を知らせる方法を提案する内容が仮説として挙げられている。
>>地球から宇宙へ送られたメッセージは本当に届いているのか?<<
それによると、どの惑星も親星である太陽の前を数時間かけて通過し、一定間隔で太陽の光を遮ることになる。宇宙のある場所に望遠鏡を向けて星の明るさが変わることが分かった場合、その星に惑星がある可能性が考えられるわけだ。
実際、NASAのケプラー計画ではこの方法で数千個の惑星を発見している。これと同じ知識を高度な科学力を持つ地球外知的生命体が知らないはずはない。では、彼らはどのようにして惑星を探知できないようにしているのか。キッピング氏らは、波長可変レーザーを用いることで遮蔽が可能になると述べている。これで惑星が太陽を隠しても惑星がないように誤認させられるというのだ。
我々が地球外知的生命体を発見し、出会える日はくるのだろうか。
(山口敏太郎)
参考記事
Could we hide the Earth from alien visitors ?(unexplained-mysteries.com)より
https://www.unexplained-mysteries.com/news/346149/could-we-hide-the-earth-from-alien-visitors